第1部 前処理技術のコツ と ディープラーニング精度の向上
(2023年1月11日 10:00〜12:00)
AIによる医療用画像診断システムの開発では、情報科学技術を活用した医用画像工学の知識や研究が重要である。医療の専門従事者の使用環境は様々で、ユーザーのニーズに対応していく必要がある。画像を認識・検出・処理・評価するだけではなく、効率の良い前処理アルゴリズムを設計することで、ディープラーニングの精度が向上する。
本講演では、私の専門である情報科学分野からアプローチした最近の研究紹介を含め、AIによる医療用画像診断の開発と実践のための「前処理技術のコツとディープラーニング精度の向上」について考えていく
- はじめに
- AIによる医療用画像診断システムの開発における概要
- 情報科学分野からアプローチする医用画像工学の研究背景
- 研究紹介 (前処理を中心に)
- 符号化欠損領域の自動検出を想定した医用画像データの前処理技術
- 質感情報に基づく画像の領域分割に関する医用画像データの前処理技術
- 超解像に関する医用画像データの前処理技術
- コントラスト強調に関する医用画像データの前処理技術
- 研究紹介 (ディープラーニングを中心に)
- 敵対的生成ネットワークを用いた医用画像データの前処理技術
- 顕著性マップを用いた医用画像データの前処理技術
- セマンティックセグメンテーションを用いた医用画像データの前処理技術
- 医用画像データに適用可能なスパースコーディング技術
- ディジタルトランスフォーメーション (DX) 時代に求められる研究開発
- 数理・データサイエンス教育研究と医療DX
- 360度カメラ画像とクロスリアリティの活用と医療DX
- 前処理技術のコツとディープラーニング精度の向上に向けて、総合討論とプロジェクト事例
第2部 少ない教師データを用いた高効率解析を実現するためのメソッド
(2023年1月11日 14:15〜16:00)
AI学習を効果的に行うには、ビッグデータと対応する教師ラベルが重要である。一方、医療に対するAI活用の期待は大きいものの、大量の教師データが得にくい分野でもある。様々な臓器や疾患の種類、検査装置によって取得されたデータに対して頑健なAI診断システムを構築すには十分な教師データが必要であるが、倫理審査、教師ラベル付与の労力どの点で収集が難しい。したがって、限られた教師データから得られる情報を可能な限り活用して性能の高いAI学習を行う方式が重要である。
本講演では、主に胸部画像を対象にした事例をもとに、様々な学習方式の解説を行う。
- 教師データ収集の問題点
- 少ない教師データに対応するための様々な方式
- 「教師なし学習」と胸部CT画像の分類
- 「自己教師あり学習」と胸部CT画像の分類
- 「ドメイン変換」による異なる施設の画像特徴の自動調整
- 教師なしドメイン変換
- 半教師ありドメイン変換
- 胸部CT画像および甲状腺組織画像 (HE染色画像) の分類
- 「異常検知」による異常データの収集コストの軽減
- 複数の深層学習モデルを組み合わせた異常検知方式
- 半教師あり学習型異常検知方式
- 「転移学習」による学習の効率化
- 医療画像における転移学習の事例
複数名同時受講割引について
- 2名様以上でお申込みの場合、1名あたり 45,000円(税別) / 49,500円(税込) で受講いただけます。
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アカデミック割引
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- 文部科学省、経済産業省が設置した独立行政法人に勤務する研究者。理化学研究所、産業技術総合研究所など
- 公設試験研究機関。地方公共団体に置かれる試験所、研究センター、技術センターなどの機関で、試験研究および企業支援に関する業務に従事する方
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