第1部 開発早期段階から行うTPPの運用 (目標・フォーマット・共有化・意思決定への反映)
(2023年1月10日 10:00〜12:00)
医薬品開発においては、開発早期段階での迅速で適切な意思決定が極めて重要である。プロジェクトの評価やGo/No Go判断はTPPに基づいて実施されるが、開発早期においては臨床エビデンスがなく、確度の高いTPP設定は困難である。
本セミナーでは開発早期段階での適切なTPPの設定、およびその運用のポイントを解説するとともに、企業としての適切な意思決定に向けた留意点について解説する。
- 開発早期における意思決定の重要性
- TPPの設定、共有化
- TPPとは (役割、目的)
- 開発初期のTPP設定の課題
- 盛り込むべき項目、設定に必要な情報
- TPP設定におけるKOLの活用
- 適切な目標設定
- TPPの承認と共有化
- TPPの構成、フォーマット
- FDAガイダンス、他社の例
- 対照薬との差別化点を明確にするためのフォーマット例
(演者の担当した開発薬の実例)
- TPPの改訂、維持・管理
- TPP改訂のタイミング、ステップ
- 改定に必要な情報と管理
- 各改訂ポイントでの留意点
- 改訂TPPの承認、共有化
- プロジェクトチームとしてのTPPの維持・管理
- TPPを踏まえた意思決定
- 意思決定 (会議) に向けた準備
- 意思決定結果、理由の共有化
第2部 事業価値最大化に向けたTPPの運用
(2023年1月10日 13:00〜14:45)
TPP は、新規医薬品の研究開発活動及び事業化に関わる社内関係部門の目標の共有化や社内外のコミュニュケーションツールとして浸透してきている。しかしながら、開発戦略/計画の立案や投資意志決定のGo/No Go判断への活用など、実際のTPPの運用では、多くの企業が様々な共通する課題を抱えており、事業価値最大化に向けたTPPの活用について論じる。
- TPPの「あるある問題」
- TPPの目的喪失と形骸化
- 研究開発段階のTPPへのビジネスインプットの低さ
- アップサイドシナリオが描けない保守化
- 部門間利害の妥協調整と属人化
- 経営層を含めた社内のTPPの価値理解の低さ
- TPPの作り込み通じた社内各部門との部門横断議論の活性化
- TPP策定の目的の明確化
- 策定プロセス、組織体制と責任
- TPP作り込みのための市場調査・分析
- 治療実態
- 的確なアンメットニーズの把握
- 治療上の位置づけ
- 対象患者
- 競合分析など
- TPP策定の背景知識の共有化
- 部門間の異視点議論の重要性
- TPPで設定すべき基準と定量性レベル
- 複数シナリオ、Go/No Go判断基準の設定
- 事業価値最大化に向けたTPPの活用
- 創薬段階のTPP (TPC : Target Product Concept) の位置づけと活用
- 事業価値最大化のためのマスタープラン
- 事業価値評価に基づいた意志決定 (午後の部)
第3部TPPを事業価値評価と意思決定に有効に活用するためのポイント
(2023年1月10日 15:00〜17:00)
事業価値評価は、科学性評価、市場分析・売上予測などの市場性評価、投資判断の数字的目安となる経済性評価 (eNPV) 、ポートフォリオ評価で構成されるが、TPPはその全てに関与し、事業価値評価の核と位置づけられる。事業価値評価を概説し、投資の意志決定のために、TPPをどう有効に活用すべきかを論じる。
- 事業価値評価の概論
- 事業価値評価と事業性評価の違い
- 事業価値評価の構成
- 事業価値評価のプロセスと体制
- 提案と評価の責任部門と役割
- 開発プロジェクトチーム内のビジネス議論
- 市場性評価におけるTPP
- 市場調査の留意点 (落とし穴、バイアス、グローバル調査の難易度)
- 市場調査会社との協働のあり方
- 売上予測の課題 (失敗から学ぶ)
- 経済性評価におけるTPPの位置づけ
- TPP代替案 (アップサイドからダウンサイドまで)
- 経済性評価の手法と課題
- 成功確率の設定
- TPPとディシジョンツリーの活用
- 機会とリスクの感度分析
- 意志決定におけるTPP
- 意志決定のマイルストーンと対象
- Go/No Go判断クライテリアの設定と代替シナリオ提示
- ポートフォリオ価値と価値最大化の視点
- 質の高い意志決定の支援
複数名同時受講割引について
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