高分子・プラスチックのリサイクル・再資源化の動きと、再生材の物性向上の考え方・進め方

再開催を依頼する / 関連するセミナー・出版物を探す
オンライン 開催

本セミナーでは、プラスチック、フィルム、容器包装に関する環境問題の変遷についてわかりやすく解説するとともに、今求められている環境対応技術について、高分子材料に焦点を当てて解説いたします。

日時

開催予定

プログラム

2022年4月からわが国で施行されたプラスチックに係る資源循環の促進等に関する法律では、これまでの3Rに4番目のRとして「Renewable」が提示され再資源化事業促進が定められた。これは、2016年に開かれた通称「ダボス会議」以降世界の潮流となったRefuseからRenewableへの転換という日本からの提案になっている。  ただし、高分子材料の再資源化について、古くは1970年代起きたオイルショックにより自動車業界で一部検討された経緯があり、また最近では2010年ごろから事務機業界で環境対応樹脂の製品搭載が半ば義務化されたために、コスト対策として選別されたリサイクル材導入が検討されるようになった。  しかし、今回提示されたRenewableでは、単に「選別されたリサイクル材」としての活用だけでなく、環境対応素材新技術の開発がなされてはじめて日本からプラゴミを無くすまでのイノベーションとなる。  本セミナーでは環境問題の変遷について高分子材料の視点でまとめるとともに、今後重要となる高分子再資源化新技術を解説する。新技術について一例として難燃化技術に適用した時の効果を解説しながら、ケミカルリサイクルも含めたプロセシング技術開発がその中心となる事を示す。

  1. 世界が直面する危機と高分子材料
    1. 高分子材料の大半はゴミ
    2. 再資源化の課題
      1. 環境問題の変遷
      2. ゴミ処理とサプライチェーン
      3. サーマルリサイクルの問題
  2. 高分子材料のRenewable (リニューアブル)
    1. 高分子材料概論
    2. 小型家電の回収から高分子再生材に学ぶ課題
    3. 再生高分子材料の評価技術
      1. 評価技術概論
      2. LCA (事例:半導体無端ベルト)
      3. データサイエンス
    4. ケミカルリサイクル
    5. 再生プラスチックスの新ブレンド技術
      1. 混練プロセスの重要性
      2. コンパウンディングの新技術・新概念
      3. 事例:データ駆動によるPETボトルリサイクル材の開発
      4. 事例:タグチメソッドを用いた再生ポリマーアロイの開発
      5. 難燃化技術を事例に材料設計の新コンセプト
    6. バイオリファイナリーとの整合性
      1. オイルリファイナリーからバイオリファイナリーへ
      2. ミドリムシプラスチック
      3. その他バイオポリマー複合材料
  3. Renewable (リニューアブル) と品質管理
    1. 各種環境規制概論
    2. 再生材の耐久性と劣化について
    3. 信頼性工学
      1. 再生材とバージン材
      2. 再生材を用いたポリマーアロイ設計における考え方
  4. まとめ

受講料

複数名同時受講割引について

アカデミック割引

日本国内に所在しており、以下に該当する方は、アカデミック割引が適用いただけます。

ライブ配信セミナーについて