低環境負荷燃料の製造技術

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第1部 水素、合成燃料、CCU、カーボンリサイクルの取組と実現性

(2022年12月8日 10:00〜11:30)

 脱炭素化に向けて、水素とCCU・カーボンリサイクルが期待されている。CCU・カーボンリサイクルについては、その機能と役割を正しく理解するためには適切な分類学が必要となる。水素とCCUの両方が関係する合成炭化水素燃料の視点からCCUの機能を整理すると、適切な分類ができる。この分類に基づき、水素とCCU・カーボンリサイクルの課題や今後の展望を解説する。

  1. 水素をめぐる国内外の動向
  2. グリーン水素の展望
    1. Power to Gasの分類
    2. Power to Gasによる再エネ系統統合への貢献
    3. 経済性改善やビジネス化に向けた課題と必要な制度設計
  3. 水素の用途をどう見るか
    1. ターゲットとする用途の特定と輸送方法
    2. Power to Gasが求められる背景:電力系統を超えて~Beyond Electricity
    3. Energy System Integration
  4. e-gas/e-fuelとカーボンリサイクルに関する注意点
    1. e-gas/e-fuel≒水素,e-gas/e-fuelの製造 ?CCU
    2. e-gas/e-fuel製造用のCO2源について
    3. CO2排出削減効果の帰属について
    4. CO2排出削減に貢献する炭素循環と貢献しない炭素循環
  5. 長期的展望
    1. エネルギーシステムにおける適材適所
    2. 水素は万能ではないが多才
    3. 必要な脱炭素化以外の視点
  6. まとめ

第2部 ナノセラミック分離膜を活用したe-fuel合成プロセスの事業化開発

(2022年12月8日 12:10〜13:40)

 カーボンニュートラルの実現に向け、e-fuelなど再エネ由来の燃料が期待されているが、既往技術の延長では、経済的に実現するのは困難であるというのが実情である。  本講演では、まずe-fuel等再エネ由来の液体合成燃料のコスト構造および課題について概説し、どのようにすれば経済的に実現可能かの先行検討内容について紹介する。特に、既存プロセスと比較して大幅な小型化、省エネ化が期待できる技術として、ナノセラミック分離膜を活用したe-fuel合成プロセスの開発状況について説明する。  一概にカーボンニュートラルな燃料と言っても、イメージが先行して、実際の経済性・コスト構造が良く分からないといった質問を多く受けます。  本講座では、まずカーボンニュートラル燃料のコスト構造と既存技術の課題について、分かりやすく概説致します。  当該分野の現状と課題を把握した上で、今後どのようにすれば大きく経済性を向上できるかの方向性を説明し、現在進展している事業化開発状況について紹介致します。本講座を通じ、カーボンニュートラル燃料の全体像と最先端の開発動向を把握して頂きたいと思います。

  1. ナノセラミック分離膜について
    1. 概要
    2. シリカ系分離膜
    3. ゼオライト系分離膜
  2. 高効率e-fuel合成プロセスの開発
    1. 概要 (コスト構造) と既存技術の課題
    2. プロセスシミュレーターを活用した合成プロセスの最適化
    3. 事業化開発状況

第3部 CO2を利用したメタネーション技術の取り組み

(2022年12月8日 13:50〜15:20)

 地球温暖化防止は地球規模で解決する喫緊の課題であり、エネルギー源を脱炭素化させて、産業革命以来の産業構造を大きく変革する時代が到来している。我が国も2020年10月に「2050年カーボンニュートラル、脱炭素社会の実現」を目指すこと、2021年4月には「2013年度比46%減」を2030年に向けた新たな目標として掲げ、国内産業の構造変革を促している。  脱炭素社会の実現に向けて、徹底した省エネルギー、再生可能エネルギーの主電力化、DXを用いたエネルギーの効率的利用に加えて、水素、アンモニア燃料、CCUS/カーボンリサイクルが、第6次エネルギー基本計画に記載されている。  本企画では、CCUS/カーボンリサイクル技術の中でも最も注目されているメタネーション技術は、2021年6月28日に「メタネーション推進官民協議会」が設立され本技術の早期社会実装を目指して、導入課題の検討が本格的に始まった。  再エネ水素とCO2から都市ガスの主成分であるメタンを合成すれば、現状の社会的インフラをそのまま利用することができ、喫緊の課題であるCO2削減に短期で貢献できる技術であり、歴史的に言えば日本生まれの技術であって、脱炭素社会の実現に向けて世界戦略となり得る技術であることをPRしたい。

  1. メタネーション技術
    1. 脱炭素技術、メタネーションとは? 当社の触媒の特徴
    2. メタネーション技術のメリット
  2. メタネーション技術開発の歴史~過去~
    1. 世界初のPower to Methane 0.1Nm3-CH4/h
    2. 東北工業大学 1Nm3-CH4/h
    3. 世界におけるメタネーション技術の実証試験
  3. 再エネ水素~グリーン水素 水電解開発の歴史 (過去)
    1. 日立造船の水電解開発の歴史
    2. 再エネからの水素変換
    3. PEM型水電解装置の大型化
  4. 第6次エネルギー基本計画に向けたメタネーション技術の政策動向~過去・現在~
    1. 脱炭素社会の実現に向けて~第6次エネルギー基本計画~
    2. 「2050年に向けたガス事業の在り方研究会」ガスの役割 イメージ
    3. メタネーション推進官民協議会
    4. 日立造船が取り組むナショナルプロジェクト
  5. メタネーション技術の普及・拡大~将来~
    1. CCR研究会メタネーション技術の普及・拡大
    2. CCR研究会「船舶カーボンリサイクルWG」の活動例
    3. 船舶WGの活動例の背景~運輸部門での特筆すべきトピックス~
    4. 船舶用代替燃料に関する現在の評価
  6. 拡がるメタネーション技術の将来~各業界での適用検討~

第4部 ブルー・グリーンアンモニア製造技術開発・実証事業について

(2022年12月8日 15:30〜17:00)

 アンモニアはこれまで肥料としての用途が主でしたが、昨今、地球温暖化が社会問題となり脱炭素・低炭素なエネルギーへの転換が求められる中、燃やしても二酸化炭素を発生しない代替化石燃料としてのアンモニアが注目を集めるようになってきた。  世の中では、アンモニアは臭い、危ない、毒性があると敬遠される傾向があるが、正しくアンモニアを取り扱うことでこれらの懸念は払しょくできる。実際、アンモニアは虫さされ薬や半導体の表面処理、保冷倉庫の冷媒として日常でも使用されており、身近な存在となっている。  アンモニアの基礎と製造方法を知ることで、アンモニアに益々興味を持って頂き、未来の新エネルギーとしてのアンモニアの魅力を感じて頂きたい。

  1. CO2フリーアンモニアの基礎
    1. 現状のアンモニア
    2. CO2フリーアンモニアとは
  2. 燃料アンモニアの製造方法・技術開発
    1. 現状のアンモニア製造方法
    2. ブルーアンモニアの製造方法
    3. グリーンアンモニアの製造方法

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