ソフトセンサーの設計と製造プロセスへの実装の進め方・事例

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本セミナーでは、実生産で使えるソフトセンサーの設計や、その導入手順、運用のコツなど、 実装を成功させるポイントについて豊富な事例を交えて解説いたします。

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プログラム

第1部 ソフトセンサー構築の基礎

(2022年12月5日 10:00〜12:00)

 プロセスデータからソフトセンサーを構築するには、一般的に線形モデルを用いることが多い。本講義では、ソフトセンサー構築手法として最も一般的な部分的最小二乗法 (PLS) の理論を解説する。その前提として必要な知識である主成分分析 (PCA) および重回帰分析についても述べる。

  1. 機械学習によるソフトセンサー構築
    1. 主成分分析
    2. 重回帰分析
    3. 多重共線性の問題
    4. 部分的最小二乗法 (PLS)

第2部 三井化学におけるソフトセンサー実装の進め方と運用法

(2022年12月5日 12:45〜13:45)

 10年前、PIMS データの更なる活用としてソフトセンサー実用化検討を東京大学船津研究室と開始した。互いの得意技術の融合による設計・実装ツールを開発し成果を挙げたが恒久的な運用に欠点があった。そこで、日本学術振興会第 143 委員会のワークショップ活動「ソフトセンサー実装」にて、企業でのソフトセンサー運用を主体に考えたオフライン/オンラインツールを開発した。今回、これらの経緯および同ツールを用いた事例を紹介する。

  1. はじめに
    • PIMS (操業情報管理システム) の三井化学活用例
    • PIMSの更なる活用
  2. 三井化学におけるソフトセンサー検討履歴
    • 検討経緯
    • 東京大学 (船津研究室) と共同開発したオンライン実装システム
    • オフライン設計ツールの欠点
  3. 新たなツールの開発
    • システム構成
    • オフラインツール/オンラインツール機能説明
    • 時系列データ収集ツール
    • 酢酸ビニルプラントシミュレータでのソフトセンサー適用結果
  4. 三井化学でのソフトセンサー事例
  5. まとめ・今後の展開

第3部 連続生産におけるソフトセンサーの導入とプロセスの安定化、効率化

(2022年12月5日 14:00〜15:00)

 連続生産において各段階での品質管理を適切に行うことでプロセス全体の品質管理につながるが、オンラインリアルタイムに品質を管理する場合、サンプリングによるラボ分析は不適である。したがってスペクトル測定によるオンライン監視 (ソフトセンサー) が重要となるが、観測されるスペクトルを何にするか、そのスペクトルと目的品質との間にどのようの定量モデルを構築し運用すればよいか。また、医薬品製剤の連続生産では、製造条件が変わるたびに定量モデルの再構築が求められる。しかしこれはコストがかさむために定量モデルを構築しない定量法も求められる。  本講義ではこのソフトセンサーの役割と定量モデルを構築することなしにプロセスを監視する手法などの紹介をする予定である。

第4部 化学プロセスへのソフトセンサー実装の進め方・留意点

(2022年12月5日 15:15〜17:00)

 化学プロセスでは、すでに多数のソフトセンサーを導入されており、安定運転、生産性改善、コスト削減など様々なメリットが実現されている。一方で、ソフトセンサーは十分に普及しているという訳でもなく、さらなる利用拡大の余地がある。化学プロセスにおいて、ソフトセンサーの導入を妨げている要因は、数学的な知識の不足、データの質と量の不足、化学プロセスが個々に異なる製品を作っているためソフトセンサー設計手順を標準化しづらいこと、などが挙げられる。  本講座では、化学プロセスの現場で役立つ内容をできる限り体系的に紹介したい。

  1. ソフトセンサーとは
  2. ソフトセンサーの活用状況
  3. ソフトセンサー設計ツールの紹介
  4. ソフトセンサー設計の手順
    1. データの準備
    2. データの前処理
    3. サンプルの選択
    4. 入力変数の選択
    5. モデルの構築
    6. モデルの評価
  5. ソフトセンサー設計のコツ
    1. 線形・非線形
    2. 時不変・時変
    3. 静的・動的
  6. 事例紹介

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