発酵・糖化プロセスの設計と有用性物質生産への応用

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本セミナーでは、発酵・糖化プロセスについて取り上げ、生物反応のメカニズムに基づく科学的な発酵・糖化プロセス設計の手法、発酵・糖化プロセスの品質を維持するための微生物の維持管理のポイントについて解説いたします。

日時

開催予定

プログラム

第1部 発酵のメカニズムとプロセス設計・改良への応用

(2022年11月25日 10:30〜14:30) 途中1時間の昼食休憩含む

 発酵とは微生物を利用して有益な物質を生産する技術です。これを活用するためには微生物学、生化学、遺伝学、生理学などの生物学的な要素に加え、物質移動や機械設計など工学的な知識も要求されます。  この講座では、栄養素 (原料基質) を微生物が取り込み、目的とする産物に変換するまでの生化学反応の基礎、優良微生物の選別や微生物の維持管理による発酵プロセスの品質管理について、さらには後工程としての分離精製技術、生体成分利用技術ならびに排水処理技術の概要と、それらの技術を深化させるための手法について学んでいただきます。

  1. 発酵の基礎知識
    1. 微生物の種類と特徴
      • 原核/真核生物
      • 独立/従属栄養
    2. 細胞の構造と形質発現
    3. 異化代謝とエネルギー獲得
    4. 主要な発酵プロセス
      • 菌体 (バイオマス) 生産
      • アルコール発酵
      • アミノ酸/有機酸発酵
      • 機能性成分の生産
    5. 代謝の補完経路
    6. 代謝制御
    7. 生育条件と培養工学的アプローチ
  2. 発酵プロセスの管理
    1. 微生物の育種
      • 交配・変異・遺伝子組み換え・ゲノム編集
      • 生物多様性条約とカルタヘナ法
    2. 優良微生物の維持管理
    3. 培養プロセス設計 (培地組成と殺菌条件)
    4. 後処理工程の設計
    5. 生体成分の利用
    6. 排水処理工程の概要
    7. 培養のスケールアップ
      • 温度、pHのコントロール
      • 通気・撹拌と溶存酸素管理
      • 流下培養、連続培養
    8. 開発のコラボレーションと進捗管理

第2部 糖化のメカニズムとプロセス設計・改良への応用

(2022年11月25日 14:45〜16:45)

 世界規模でCO2の排出量削減が求められている中、様々な化成品原料のバイオ生産技術開発は加速している。バイオ生産の主な原料は糖質であり、澱粉や非可食バイオマス由来の糖質は既存の用途に加え, 新材料としての開発が展開されている。こうした需要競合や価格の高騰が予想される糖質に関して、理解を深めていただき、世界や国内での取り組みを把握いただきたい。

  1. 糖化の基礎知識
    1. お肌の老化の原因としての糖化は有名だが… (糖化とは)
    2. CO2の排出量削減で求められる糖質原料確保
    3. 原料としての澱粉、非可食バイオマス活用 (成分分離プロセス概要)
    4. バイオリファイナリープロセスの基礎
    5. 糖化酵素の基礎知識 (糖化酵素生産技術の概要)
  2. 糖化プロセス概要
    1. 非可食バイオマスの糖化プロセス
    2. 澱粉の糖化プロセス
  3. 有用物質生産
    • エタノール
    • バイオマスプラスチック
    • 希少糖など

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