高分子材料の再資源化における難燃化技術の考え方

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本セミナーでは高分子材料の難燃化について取り上げ、難燃剤をはじめ、技術、規制、評価試験法を体系的にわかりやすく解説いたします。

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プログラム

2022年4月に施行された法律により高分子材料の再資源化が活発に行われるようになった。例えばPETボトルのリサイクル材は、12年前70円前後の価格で取引されていたが現在は100円以上である。さらにかつては、回収PETボトルの価格から再資源化されたPETペレットの市場価格を予測できたが、現在はリサイクル事業者ごとにその価格は異なる。また、他のリサイクル樹脂も同様で白色あるいは無色のリサイクル樹脂はバージン樹脂ペレットと同等かそれ以上の価格で取引されている。色味だけでなく機能性がバージン樹脂同等であればリサイクル樹脂はバージン樹脂よりも高価である。いまや一部のリサイクル樹脂はバージン樹脂よりも高価な「環境対応」という高機能性樹脂として市場で扱われるようになった。  高価な機能性樹脂としての扱いがなされるようになったリサイクル樹脂であるが、そもそもリサイクル材ゆえに基本物性は劣る。例えば難燃性リサイクル樹脂では力学物性のばらつきとしてそれが観察されたりする。これはバージンPCであればLOIが20以上と高い難燃性樹脂であるがリサイクルPCでは19前後とばらつくのでPC系の難燃性樹脂を設計するときに難燃剤の添加量を増やすことになる。その結果力学物性とのバランスをとるのが難しく、量産時に力学物性がばらつく原因となる。  本セミナーでは、12年前PETボトルのリサイクル材を用いた複写機用内装材や外装材、およびUL94-5Vb合格PC/ABS (再資源化率80%以上) などを開発した最近の経験から高分子材料の再資源化における難燃化技術の考え方を解説する。

  1. 世界が直面する危機と高分子材料
    1. 高分子材料の大半はゴミ
    2. 再資源化の課題
      1. 環境問題の変遷
      2. ゴミ処理とサプライチェーン
      3. サーマルリサイクルの問題
  2. 高分子材料の再資源化
    1. 高分子材料概論
      1. 高分子材料の知識整理
      2. 高分子材料の評価技術
      3. 半導体無端ベルトのLCA
    2. 再資源化プロセス概論
      1. PETボトルの再資源化
      2. 小型家電のリサイクルと高分子の再資源化
      3. 再資源化の課題
  3. 高分子材料の難燃化技術
    1. 難燃化技術概論
      1. 高分子の難燃化機構
      2. 難燃性評価技術
      3. 溶融型難燃化
      4. 炭化促進型難燃化
    2. 事例から考える再資源化の課題
      1. リサイクルPETの複写機内装材への応用
      2. リサイクル樹脂含有率80%以上の複写機外装材用PC/ABS
      3. 高分子の再資源化における難燃化技術の課題
  4. 課題の解決策
    1. プロセシング技術
    2. 設計段階からの品質管理技術
      1. 事例:TMによるUL94-5Vb合格PC/ABSの開発
      2. データサイエンスによる解析
  5. まとめ

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