電子機器放熱部材における接触熱抵抗、有効熱伝導率の測定法

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本セミナーでは、面内方向、厚さ方向の熱抵抗、熱伝導率の測定方法を解説いたします。

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フィラーを充填した高熱伝導樹脂の熱伝導率は、フィラーの性状によって厚さ方向と面内方向で値が異なる場合ある。本報では厚さ方向および面内方向の両者の熱伝導率測定法についてそれぞれ紹介する。  厚さ方向の熱伝導率測定法としては、これまで米国標準の一方向熱流定常比較法が多く用いられている。この手法において試験片厚さを同時測定すると試験片熱伝導率と界面熱抵抗をそれぞれ分離した測定値を得ることができる。ここでは硬質シリコーンゴムシートを用いた測定例を紹介する。  また、これまで筆者らは主に導電性接着剤の厚さ方向熱伝導率を測定することを目的に、米国標準の一方向熱流定常比較法を改良した “カートリッジ方式一方向熱流定常比較法”を開発してきた。ここではカートリッジ方式にすることによる利点とその測定法について紹介する。  また、近年多層プリント基板はその面内方向の熱の拡散効果を利用した効果的放熱部材として注目されている。この多層プリント基板を効果的に利用するためには、基板の面内方向熱伝導率測定を簡便に行うことが求められている。ここでは筆者らが主に多層プリント基板の面内方向熱伝導率測定法として開発した“直線フィン温度分布フィッティング法”について紹介し、多層プリント基板の見掛け密度を用いた熱伝導率の予測式についても述べる。

  1. 試験片の厚さ方向熱伝導率測定法
    1. 接触熱抵抗低減材料 (TIM) (一方向熱流定常比較法)
      1. 接触熱抵抗の原因
      2. 従来の測定方法
      3. 熱伝導率測定装置と熱伝導率の算出式
      4. シリコーンゴムシートの仕様
      5. シリコーンゴムシートの接触熱コンダクタンス実測値
      6. シリコーンゴムシートの界面熱抵抗実測値
      7. まとめ
    2. 導電性接着材 (カートリッジ方式一方向熱流比較法)
      1. 導電性接着剤と用途
      2. 従来の測定方法
      3. 熱伝導率測定装置と熱伝導率の算出式
      4. 熱伝導率測定範囲
      5. 測定不確かさの実験検証
      6. 導電性接着剤の厚さによる熱抵抗変化
      7. 導電性接着剤の有効熱伝導率
      8. まとめ
    3. 準定常法による測定例 (カートリッジ方式一方向熱流比較法)
      1. 準定常法の測定原理
      2. 測定装置概要
      3. 測定結果
      4. 熱伝導率の温度変化
      5. 熱流を遮断した場合
      6. まとめ
  2. 試験片の面内方向熱伝導率測定法
    1. 金属薄板
      1. 直線フィン温度分布フィッティング法による熱伝導率測定原理
      2. 本測定法の特長
      3. 試験片仕様
      4. 熱伝導率測定値と物性値の比較
      5. フィン効率に対する測定誤差
    2. 多層プリント基板
      1. プリント基板面内方向熱伝導率測定装置
      2. 赤外線カメラによる画像例
      3. 試験片一覧
      4. 多層基板層数による熱伝導率の変化
      5. プリント基板と基材の密度比に対する熱伝導率の変化
      6. 多層プリント基板の熱伝導率予測モデル
      7. 多層プリント基板熱伝導率の予測値と実測値との比較
      8. まとめ

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