第1部 新薬の薬価算定ルールと薬価申請プロセスの実際
(2022年10月20日 10:00〜12:00)
新薬の算定ルールに関しては、2年に1回改定がなされています。算定ルールも変更されているので、最新の薬価算定基準を元にお話させていただきます。基本的な話が中心になるかと思いますが、薬価算定基準についての解釈や、実際に薬価交渉をする際のスケジュールを元に注意点などをお話させていただきます。また実際に交渉をする際に気を付けるべきことなどをお話できればと思います。また、コロナ禍ということもあり、申請書類についても電子での申請が行われるようになりました。
- 薬価申請をするまでの承認から中医協までのスケジュールについて
- 薬価算定の基本的なルール
- 各種算定方法について
- 過去の事例も含めて
- 剤形間比・規格間比について
- 実際に運用される際の注意点について
- 薬価算定用資料の作成について気を付けるべきこと
- 事前相談・事前ヒアリングで用いる資料についての作成の際の注意点
第2部 新薬の獲得可能薬価の予測とそのための市場・患者数予測のポイント
(2022年10月20日 12:45〜14:45)
開発早期からの患者数予測と想定薬価は、将来的な売上予測だけではなく、臨床開発の計画やHTAを含むマーケットアクセス戦略にも重要となっている。
本講演では、既存の疫学・レセプトデータおよびNDBオープンデータなど様々な情報を活用した患者数予測や、マーケットアクセスを考慮した薬価予測を概説する。
- 感染症の特徴と患者数将来予測の重要性
- 疫学文献や人口動態を用いた有病率・患者数の推計方法
- 文献検索の方法
- 文献情報の統合
- 有病率・患者数推計
- 人口動態を用いた将来予測方法
- データベースを用いた患者数予測
- 日本で使用可能なデータの種類と特徴
- 疫学データ
- 医療データ (レセプト・薬局・病院)
- NDBオープンデータ
- NDBオープンデータによる患者数と売り上げ推計
- 売上予測における患者数推計の留意点
- 薬価制度と薬価戦略
- 医薬品承認から薬価収載まで
- 薬価算定の方法
- 医療技術評価 (HTA)
- マーケットアクセスを考慮した薬価予測
第3部 薬価戦略、当局との交渉~成功・不服・失敗事例方
(2022年10月20日 15:00〜17:00)
2001年代後半から、多くの新規モダリティ出現、2019年HTA導入を含め、薬価制度改革は続いている。薬価は限られた医療資源の再配分に大きな役割を持っており、後述の6方よしを実現する必要がある。アンメット医療ニーズに応答する為に、戦略的に成功確率を上げて、創薬R&Dリスクテイクの対価として、妥当なリターンを獲得できる。次世代R&Dの原資となる同リターンの根拠立て、当局との薬価交渉 (一部) などを含めます。講演中のQ&A突込みディスカッション大歓迎です。どうぞ突っ込んでください。
- 薬価戦略は患者医師当局保険者企業を含む「6方よし」実現が前提
- 予備的な薬価戦略策定はR&Dどの段階から?臨床開発戦略との繋がり重要
- R&D段階でTPP、その後のデータに基づく薬価戦略代替案
- 原価方式で薬価を決定づける主な変数と相互影響 (予測モデルコンセプト)
- 先ず同モデルで妥当な高薬価を予測 (HTA, 外国価格調整前)
そしてHTA, 外国平均価格から、同予測薬価が妥当な範囲になるよう調整
- 妥当な高薬価の根拠立て (方法論、個々のデータなど) 、整合性、透明性が重要
- 当局とのインフォーマル相談は、やっぱり上手下手あり?成功失敗の分かれ目
- 上記と並行するライセンス交渉では薬価、ライセンス料とその前提条件は重要論点
- 2020年代は希望薬価に対する当局の却下、企業の不服事例が増加する?
- ケーススタディ:Last/Best-in-Class,1st-in-Class、Repositioning医薬
(希望薬価に対する当局の却下事例、企業の不服事例、成功&失敗事例を含む)
- 質疑応答
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