微粉砕とメカノケミストリー

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会場 開催

本セミナーでは、粉砕のエネルギー効率向上や、普遍的な最適な粉砕機構造、スケールアップ法構築のためのDEMシミュレーションの効用など原理から一歩先の応用までを徹底解説いたします。

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開催予定

プログラム

粉砕は、製粉、製薬、セメント、窯業、各種化学薬品、金属製錬、リサイクル工業などで行われている。粉砕機の駆動はモーターであり、動力消費は操業コストに直結することからそのエネルギー効率改善が強く望まれている。そのためには粉砕の原理を知り、最適粉砕機の選択、粉砕操作の最適化、同プロセスの最適化が不可欠である。一方、粉砕では部材からの摩耗粉混入が避けられない。これを軽減するには幾つかの方法があるが、砕料 (粉砕原料) に対してミル部材質を適宜に選択する等である程度対応可能な場合が多い。また、固体を強い力で細かく砕くと、微粒子が活性になり加熱なしでも反応し、あるいは凝集することがあり、これを利用した様々な工学的利用がある。  本セミナーでは、粉砕の原理を理解し、粗砕から微粉砕の機構、エネルギー法則、乾式と湿式粉砕の特長、粉砕機の最適操作に関する基本的事項を解説し、効果的粉砕に対する考え方を述べる。また、粉砕は生成する粉体を活性化させるが、この現象 (メカノケミカル効果) を概説し、それを利用して粉砕後の処理プロセス (溶解や加熱処理) を効果的に進めると様々な資源処理ができる。本セミナーではその代表例を紹介する。更に、粉砕のエネルギー効率向上や、普遍的な最適な粉砕機構造やスケールアップ法構築のためのDEMシミュレーションの効用について解説する。これにより粉砕とその工学的利用についての理解度が一層向上することが期待できる。

  1. 粉砕及び粉砕操作の基礎知識
    1. 固体の破壊とそのメカニズム
    2. 破壊までに蓄積されたエネルギーの表面積増大のためのエネルギーへの転換
    3. 粉砕物の粒径の定義と形状・粒度分布・表面積
  2. 粉砕機の特徴と選び方
    1. 粉砕機の分類と特性
    2. 粉砕機の選定基準
    3. 粉砕方式~回分式と連続式、乾式と湿式・特殊粉砕場 (冷凍・加熱など)
    4. 媒体攪拌ミルによる超微粉砕
    5. コンタミネーション
  3. 最適粉砕操作、粉砕機構造とスケールアップの最適化
    1. DEMシミュレーション概要
    2. 最小限度の実験情報とシミュレーション情報の融合による最適化法
    3. 転動ミル、遊星ミル、ビーズミルへの展開例
  4. 粉砕に付随する現象 ~メカノケミストリー~
    1. メカノケミカル (MC) 法の基本原理
    2. 結晶構造変化と非加熱での材料合成のモデル
    3. 機能性粉体合成
    4. 有価物の非加熱回収
    5. 有害物質の非加熱分解・無害化
    6. 資源処理とエネルギー回収、など
  5. 粉砕の最近動向
    1. ナノミリング
    2. 機械的活性
    3. 磨耗・コンタミネーション
    4. シミュレーション
    5. マテリアルファンクションとマシーンファンクション
    6. プロセス・システム
  6. 粉砕におけるトラブルと対策
    1. 粉砕における摩耗と対策
    2. コンタミネーションとその除去
    3. 異物の検出方法と除去対策
    4. 付着の原因とその評価、防止対策

会場

品川区立総合区民会館 きゅりあん
140-0011 東京都 品川区 東大井5丁目18-1
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