3Dプリンターの最新動向と樹脂材料を中心とした材料特性

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本セミナーでは、3Dプリンターを中心とした積層造形技術について基礎から解説し、現状と課題を整理し、開発動向・今後の方向性について解説いたします。

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プログラム

名古屋市工業研究所の小玉秀男氏による光造形法の発明を緒に、各種三次元積層造形法 (Additive Manufacturing法: AM=3Dプリンティング) が発明されて実用化されてきた。今日、それぞれの発明から20年以上経過したことにより基本特許の権利の殆どが消滅し、転機が訪れ2012年に大きなブームとなった。材料押出し方式の安価な装置が大量に出荷されるに至り、3Dプリンターが極めて身近なものとなっている。  そして、世界各地で従来と違った3Dプリンターを中核に据えた「新しいものづくり」がDX (Digital Transformation) の発展と共に突き進みつつあり、まさに、今までの大量生産=安価という図式から、3Dプリンターを利用したものづくり、少量生産=高付加価値、そしてデジタルデータにもとづく最終製品の製造という観点からその取り組みが大きく動いている。  今、我々は5G通信の世代に入った。今後はこの5Gを超え6G通信の世代に備えて行かなくてはならない。3Dプリンティングもこの5G, 6Gをターゲットのひとつに据えていく必要がある。このような状況からその材料開発に拍車が掛かっている。しかし、そのプリント物 (造形物) の材料性能は顧客のニーズを十分満たすほどには到達していない。このことから材料開発の重要性がより叫ばれ、更なる進化が求められている。このことは材料開発には大きなビジネスチャンスがあることを示しており、欧州では、今まで3Dプリンティングではあまり馴染みのなかったBASF社やHENKEL社のような大手化学会社が材料開発に多額の投資を行っている。  DX, 5G, 6Gなどの要求に即した「ものづくり」で世界に遅れを取られないためにも、これらにおいて重要な核となる機能性材料の多くを担っている日本企業の材料開発は重要である。  世界は新しいものづくりの流れの中、最近では特に、インクジェット方式を利用するHigh Speed Sintering (HSS; 高速樹脂焼結) や金属造形法が次々に開発され最終製品に向けて応用展開が進んでいる。  更に、熱可塑性樹脂の造形は、高性能で付加価値が高く最終製品と直結しているPEEK、PEKK、PEIなどのスーパーエンジニアリングプラスチックへと指向している。また、セラミックの3Dプリンティングも注目されており、セラミック製品の製造で高い地位を有する日本企業にも注目して欲しい。  本講演では特に3Dプリンティングへの取り組みについて、樹脂材料を中心に、金属材料や無機材料を含めて求められる材料性能の視点から、その現状を把握するとともに今後の方向性を探り、課題を整理して、材料開発を通してビジネスチャンスを掴んで頂きたい。

  1. はじめに
    1. 3Dプリンターの基礎
    2. 3Dプリンターでなにができるか?
    3. 3Dプリンターの歴史とその基本特許
    4. 3Dプリンター材料の特許動向
    5. 3Dプリンターおよびその材料市場
  2. 3Dプリンターとその材料
    - 各積層方式とその材料の求められる特性、現状とその課題 -
    1. 液槽光重合法 (VPP) とその光硬化性樹脂
    2. 材料噴射法 (MJT) とその材料
    3. 材料押出し法 (MEX) とその材料
    4. 粉末床溶融結合法 (PBF) とその材料
    5. 結合剤噴射法 (BJT) とその材料
    6. その他の造形法とその材料
  3. いま注目されている造形法とその展開について
    1. 新しい造形法
    2. セラミック造形
    3. 医療・歯科への展開
    4. バイオ3Dプリンティング
    5. その他
  4. 国内外の装置メーカー、材料メーカーの動向
    • 2020年からのコロナ禍のため国内外の3Dプリンティング関連展示会は殆ど中止、またはオンライン開催となっていた。2022年に入りコロナ禍は比較的落ち着きを見せ始め、リアルでの開催も始まった。これらリアルな展示会及び各種3Dプリンティング関連団体やメーカーの主要なWebinarからその動向を探ることとする。
  5. 3Dプリンティングによる最終製品製造の動向
  6. 材料から見た3Dプリンターの市場動向と今後の行方
  7. まとめ

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