製薬関連の分野における統計的因果推論入門

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因果関係とは、ある要因Xを操作すると、別の要因Yが変動することと理解できます。医学や薬学では、患者に薬を処方すると、その患者の病気が治るかどうかに興味があるでしょう。これはまさに因果推論の問題です。本コースでは、統計的因果推論の基礎的な考え方と応用的な技術について学びます。  前半の講義は、主に、統計的因果推論の考え方に焦点を当てています。ここで、潜在的結果変数の枠組みによる因果推論の習慣を身に付けます。  後半の講義では、主に、統計的因果推論の技術に焦点を当てています。重回帰分析で交絡因子を統制することの具体的な意味を理解した上で、その限界について認識するところから始めます。その後、傾向スコアマッチングという技術について、具体的に学びます。また、実際に統計環境Rで実行する方法についても学びます。  本コースでは、微分積分や線形代数を使わずに、数値計算とグラフによって解説をしますので、数学の難易度は比較的に低めに設定しています。講義内容は、拙著『統計的因果推論の理論と実装』 (共立出版、 2022) に準拠しています。

  1. はじめに
    1. 自己紹介
    2. シラバスの確認
  2. 潜在的結果変数の理論と統計的因果推論の重要な仮定
    1. 潜在的結果変数の理論
      1. 潜在的結果変数とは?
      2. いろいろな処置効果
      3. 交絡因子とDAG
      4. 無作為割付け
    2. 統計的因果推論の重要な仮定
      1. SUTVA
      2. 確率論の復習
      3. 識別性の条件
      4. 実験研究における平均処置効果の推定
      5. 独立性と条件付き独立性
      6. 共変量の役割
      7. 共分散分析の概略
  3. 重回帰分析による交絡因子の統制の意味とその限界
    1. 重回帰分析による交絡因子の統制の意味
      1. 回帰分析の復習
      2. 三変数のバレンティン・ベン図
      3. 三変数の重回帰モデル
      4. 共分散分析 (再考)
      5. 重回帰モデルによる分析
    2. 重回帰分析の限界
      1. 仮定1:誤差項の期待値はゼロ
      2. 仮定2:パラメータ (母数) における線形性
      3. 仮定3:誤差項の条件付き期待値ゼロ
      4. 仮定4:完全な多重共線性がない
      5. 仮定5:誤差項の分散均一性
      6. 仮定6:誤差項の正規性
  4. 傾向スコア解析入門
    1. バランシングスコア
    2. 傾向スコアとは?
    3. 傾向スコアのモデル化
    4. マッチング
    5. 復元マッチングと非復元マッチング
    6. マッチング方法
    7. 傾向スコアマッチングの実践
    8. 傾向スコアをマッチングに使うべきでない?

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