再生医療等製品・細胞製剤の市場動向および日本国内における製造の実際

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再生医療や遺伝子・細胞治療は、近年のライフサイエンス分野における基礎研究開発の進歩や技術の向上により、治験困難な疾患に対する新たな治療法として有望視されている。従来の医薬品による内科的治療は主に対症療法が中心であることに対し、再生医療等製品や遺伝子・細胞製剤を用いた細胞治療は、従来の医薬品では治療が困難であった難治性・再発性疾患の患者に対して新たな治療法を提供するだけでなく、一回の治療で完治・治癒する可能性や長期的な治療効果を期待できる治療法でもある。このような背景において近年細胞治療関連の臨床開発パイプラインは、再生医療のみならず、ガン免疫療法分野でも着実に広がっており、特に難治・再発性のがん領域では、遺伝子導入T細胞 (CAR – T細胞) などを含め1,354の遺伝子・細胞製剤を用いた治療や臨床試験が国内外で実施されている。  本講演では、日本国内において初めてCAR – T細胞の治験・商用製造をCMOとして受託した神戸医療産業都市推進機構 (FBRI) 細胞療法研究開発センター (RDC) で集積した知見を中心に、細胞製造工程における人員・工程スケジューリング、マテリアル管理、自家由来細胞の製造工程の紹介と、GMP管理下における従来の医薬品製品と再生医療等製品の製造管理上の違いについて概説する。

  1. はじめに
  2. 遺伝子・細胞製剤のグローバルの市場動向
  3. 遺伝子・細胞製剤の製造
    • 【事例】CAR T細胞製造
    • 遺伝子・細胞製剤製造の実際
  4. 細胞製剤の品質保証
    • 細胞の品質を担保する“照査”
    • Quality by Design (QbD) の考え方の紹介
  5. CMO/CDMO事業の展望

(60分講演、30分質疑応答予定)

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