超分子架橋を駆使した機能性高分子材料の開発と社会実装

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本セミナーでは、超分子架橋構造を駆使した高分子材料の近年の動向から、学術的な基盤、具体的な産業界への応用・展開まで俯瞰的に新材料の知識・ノウハウまでを解説いたします。

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プログラム

電子デバイスや、電気自動車、医療機器・器具、社会インフラ、生活周辺製品など産業界各分野の激しい技術革新に要請されるように、それらを周辺で支える高分子素材には、高強度・高靭性・高追従性・高復元性などさらなる性能向上や抜本的な新機能付与が求められている。  また、SDGs等の世界動向からも、高分子材料の高耐久化・長寿命化・メンテナンスフリー化への対応は社会的急務である。これらの要求性能を満たすためには、従来にはない分子設計・材料設計が必要であり、高分子鎖ネットワークの可逆性架橋化/可動性架橋化といったアプローチが近年盛んである。これらの成果として、力学特性の向上のほか、自己修復性や選択的接着、異種材料接合、刺激応答性などの、これまでにない機能が実現されてきている。  本講演では、超分子架橋構造を駆使した高分子材料の近年の動向に触れつつ、学術的な基盤から具体的な産業界への応用・展開まで俯瞰的に新材料の知識・ノウハウを習得することを目的とする。

  1. 高分子の新材料について
    1. 重合反応とその制御
    2. 共有結合による高分子の架橋
    3. 分子間相互作用を利用した機能化
      1. 選択的接着による高分子材料の自己組織化
      2. 異種材料間の接着
  2. 超分子材料 – ホストゲスト相互作用による高分子ネットワーク
    1. 可逆性架橋構造
    2. 可動性架橋構造
    3. ホストゲスト架橋の複合ネットワーク化
    4. 異種材料との複合化
  3. 自己修復材料開発について概観
    1. マイクロカプセルを用いた自己修復性材料
    2. 光刺激を用いた自己修復性材料
  4. 逆的結合を用いた自己修復性高分子材料の動向
    1. Deals-Alder反応を用いた自己修復性材料
    2. 水素結合を用いた自己修復性材料
    3. 金属配位を用いた自己修復性材料
    4. 動的共有結合を用いた自己修復材料
  5. ホスト-ゲスト相互作用の自己修復性材料への展開 – 強靭化も見据えて
    1. ホスト-ゲスト相互作用を用いた自己修復材料の材料設計
    2. ホストポリマーとゲストポリマーを用いた自己修復材料
    3. ホスト-ゲストポリマーによる自己修復性機能
    4. 犠牲結合が拓く力学特性
    5. ゲルからバルク材料へ – あらゆるポリマーへの展開
    6. 架橋点が自由に動く材料の力学特性
  6. 超分子材料研究の機能化最前線
    1. 超分子によるハイブリッド材料化
    2. 刺激応答性素材
  7. 超分子材料の産業界への展開
    1. 新規事業を成功させるまで
    2. 自己修復材料の市場ニーズ
  8. 超分子材料の開発 – モノマー合成から超分子材料ができるまで -
    1. ホスト、ゲスト分子の量産化
    2. 強くて乾かない自己修復性ゲル「ウィザードゲル」の開発
    3. 強度を飛躍的に向上させた 自己修復性エラストマー「ウィザードエラストマー」の開発
    4. 使用環境への配慮 – 無毒劇物化・疎水化
  9. 超分子材料の良さをあらゆる材料へ
    1. 汎用樹脂の機能性向上が可能な添加剤開発
    2. 超分子材料のニーズと取り組むべき方向性
    3. 今後の展望

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