ゼロから完全習得 契約書作成実務のA to Z (2日間)

第1回 : 入門編 ビジネス契約書の基礎知識

(2012年5月15日 13時～16時)

　契約実務にはじめて接する方を主な対象として、契約書の特徴や備えておくべき基礎的な知識について説明します。すでに経験がある方にとっても、何気なく行っている日々の実務の意味合いの確認となります。 　そして、契約書本文の構造を3つに分けて、読み方や作成のポイントを簡潔に説明します。契約書を“どのように読むのか“について身につけていただくと共に、契約書作成の“骨格づくり“のイメージを持っていただくことを狙いとしています。

1. ビジネス契約の特徴、留意点

1. 契約とは
   1. 契約の定義
      • 定義の重要性
      • 契約とは何か
      • 「契約書」以外でも契約は成立する。
   2. 契約書の機能
      • 契約書作成の4つのメリット
      • 担当者のリスク回避
      • トラブル発生時、裁判時における契約書の役割
      • 契約書は万能ではないが、助けにはなる
   3. 契約自由の原則、契約と法の関係
2. ビジネス契約の特徴、留意点
   1. 「社会」の権利、義務であること…社内との関係
      • 担当者が会社を代弁する。担当者の責任の重さ
      • 他の部署や専門家の協力
      • 契約内容の社内への徹底
   2. 相手方とのパワーゲーム…社外との関係
      • 契約書に現れる力関係
      • パワーゲームへの対処法
   3. コンプライアンスへの配慮…社会との関係、会社の品格

2. ビジネス契約書の基本実務

1. 体裁・形式
   1. 方式自由であるが、マナーを押さえる必要あり
   2. 一般的な契約書の形式の解説
      • 契約書の表題 (タイトル)
      • 条文の見出し
      • 前文
      • 後文
      • 日付
      • 署名、記名・捺印
      • 当事者 (締結権限があるのは誰か)
      • 印紙
      • その他
2. 契約書本文の作り方
   1. 契約書の構成を理解する (3部構成で考える)
   2. 契約書本文を作成する
      • ビジネス条項
      • リスク管理条項
      • 定型条項
      • その他注意すべき条項
   3. 契約書で注意すべき言い回し

第2回 : 実践編 各種ビジネス契約書の作成ポイント

(2012年6月5日 13時～16時)

　実務でよく用いられる各種契約の作成ポイント等について説明します。 　いわゆる「ひな型」を使った場合に見落としがちな点や、契約交渉においてよく問題になる条項等について、その対応策等も解説し、実際の業務に役立つ内容となっています。

1. 売買契約
   1. 物の特定
   2. 瑕疵担保条項
   3. 解除条項
   4. 損害賠償条項
   5. 売買契約の主なチェックポイント
2. 製造委託契約
   1. 契約の性質 (売買か、請負か)
   2. 下請法 (「下請代金支払遅延等防止法」) の適用
   3. 製造委託契約の主なチェックポイント
3. 業務委託契約
   1. 契約の性質
   2. 個人への業務委託か、労働契約か
   3. 労働者性の判断基準
   4. 業務委託契約の主なチェックポイント
4. 金銭消費貸借契約
   1. 契約の性質 (要物契約)
   2. 金銭消費貸借契約の主なチェックポイント
5. 秘密保持契約
   1. 秘密保持契約が締結される場面とその方法
   2. 秘密とは
   3. 秘密保持契約のチェックポイント
6. 解除通知
7. 債権譲渡通知等
8. 和解
9. 公正証書
10. 内容証明郵便