DLC (ダイヤモンドライクカーボン) 被覆およびその複合処理による金属材料の耐久性向上

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本セミナーでは、ダイヤモンドライクカーボン層を金属表面へ被覆し、摩擦係数の低減、耐摩耗性の改善、長期耐久性・疲労強度、フレッティング疲労強度を改善する方法とポイントについて詳解いたします。

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プログラム

ダイヤモンド・ライク・カーボン (DLC) は、ダイヤモンドやグラファイト (黒鉛) と異なり、特定の結晶構造を持たない硬質炭素系アモルファス (非晶質) です。現在の技術を用いれば、DLC層を比較的容易に金属表面へ被覆可能であり、それにより摩擦係数の飛躍的な低減や耐摩耗性の大幅な改善が達成できます。同時に、長期耐久性という点で重要な疲労強度、特にフレッティング疲労強度の改善も可能です。しかし、DLC層は非常に薄いため、その機能性や耐久性はDLC層そのものの特性だけでなく、母材部の性質に大きな影響を受けます。  この講習会では、DLC層の被覆技術やその特性について平易に説明した後、複合処理の効果について平易に説明します。

  1. DLC被覆技術およびDLC層の基本特性
    1. DLC被覆技術
      1. 高周波放電プラズマCVD法
      2. イオン化蒸着法
      3. UBMS (アンバランスド・マグネトロン・スパッタリング) 法
    2. DLC層の基本特性
      1. DLCの構造
      2. 水素と構造との関係
      3. 水素と基本特性との関係
    3. DLC被覆の用途例
      1. 金型・工具・機械部品
      2. ペットボトル
      3. 生体医療機器
      4. 意匠、
      5. その他 (マイクロマシン、セクショニング)
  2. DLC被覆と関連する力学的特性
    1. 摩擦摩耗特性
      1. 摩擦係数の支配要因
      2. 摩擦摩耗特性改善のための構造
    2. 疲労強度
      1. 疲労現象
      2. 停留き裂と疲労強度との関係
    3. フレッティング疲労
      1. フレッティング疲労の基礎
      2. フレッティング疲労強度の改善方法
  3. DLC被覆および複合処理の効果
    1. 単層および積層DLCの効果
      1. 各DLC層の性状
      2. 摩擦摩耗特性
      3. 機械的性質
      4. 疲労特性
    2. 下地処理の効果1 – ステンレス鋼
      1. DLC層および硬化層の性状
      2. 摩擦摩耗特性
      3. 機械的性質、
      4. 硬化層硬さと摩擦摩耗特性の関係
      5. 疲労特性
    3. Me – DLCの効果
      1. 各DLC層の性状
      2. 室温での摩擦摩耗特性
      3. 高温での摩擦摩耗特性
      4. 機械的性質・疲労特性
    4. 下地処理の効果2 – 機械構造用合金鋼
      1. DLC層および硬化層の性状
      2. 摩擦摩耗特性
      3. 機械的性質
      4. 疲労特性
    5. フレッティング疲労強度の改善
      1. フレッティング疲労試験方法
      2. DLC層および表面層の性状
      3. 摩擦摩耗特性、
      4. 機械的性質
      5. フレッティング疲労特性
      6. まとめ
      7. 耐食性

受講料

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