第1部: 地球環境問題から学ぶバイオマスプラスチックの基礎と研究開発動向
(2022年8月24日 10:00〜12:00)
我々の生活のあらゆる場面で使用されているプラスチックは、化石資源由来の原料から合成されています。日本国内でのプラスチックの有効利用率は8割以上になっているものの、その多くがエネルギーとして燃やされています。これまで、化石資源の枯渇を回避するため、二酸化炭素排出を削減するための議論も何度となく行われてきましたが、有効な解決策がないのが現状です。そのため、持続可能な原料の供給と資源の有効利用の観点から、バイオマスを原料に用いたバイオマスプラスチック材料の開発と工業化が強く望まれています。
最近では、微生物などにより合成され、海洋生分解性を持つポリエステルが社会実装に向けて動き出すなどプラスチック材料の開発も新たな展開を見せつつあります。しかしながら、既存のプラスチック材料が海洋・河川へ流出した場合にマイクロプラスチック化して半永久的に残るなど、海洋生物等へ悪影響を与えると言った海洋汚染が社会問題となっていることも無視できません。
本セミナーでは、プラスチックごみに関連する地球環境問題について解説し、バイオマスプラスチックの基礎から研究開発の最新動向について紹介します。
- はじめに
- 地球温暖化と気候変動
- プラスチックごみ問題
- 1階層的廃棄物対策とは
- バイオマスプラスチック
- バイオマスプラスチックとは
- バイオマスプラスチック開発の現状
- バイオマスプラスチックの最新研究
- バイオマスアクリル樹脂
- 脂肪族バイオマスアクリル樹脂の合成
- 含芳香族バイオマスアクリル樹脂の合成
- その他のバイオマスプラスチック
- 終わりに
- まとめ
- 今後の展望
第2部: 生分解性プラスチックの分解性制御と海水中での生分解性評価
(2022年8月24日 12:50〜14:50)
海洋プラスチック問題の解決手段の一つとして生分解性プラスチックが期待されている。本講座では、どのような樹脂が海水中でどのような生分解の特徴を持つのか、海水分解に影響する因子としてどのようなものがあるのかを中心に紹介したいと考えている。
- 海洋プラ問題と生分解性樹脂
- 海洋プラスチック問題
- バイオプラスチックの中の生分解性樹脂
- 生分解性プラスチック
- 生分解性プラスチックとは
- 生分解性プラスチックの種類とその特徴、生分解性
- 生分解性評価法
- ラボ試験
- 実環境試験
- 海水中での生分解性
- 陸域での実環境試験
- 海域での実環境試験
- ラボでの海水生分解性試験
- 実験の基本
- 生分解に関わる各種因子
- 深層水
- 淡水と海水
- 実環境試験とラボ試験
- 新しい海洋生分解性プラスチックの開発
- 分子設計による生分解性制御
- スイッチ技術
第3部: プラスチックの生分解性評価に向けた試験法の概要と事例
(2022年8月24日 15:00〜16:30)
プラスチックの生分解性を評価するための標準化された試験法は多数存在する。化学物質の安全性に関する法規制やプラスチックの生分解性認証への対応を目的として生分解性を評価する際は、試験法の特徴を理解した上で適切な試験法を選択し、得られた結果を解釈することが望ましい。
本セミナーでは、生分解性の評価方法の基礎を解説するとともに、経済協力開発機構 (OECD) テストガイドライン、日本産業規格 (JIS) 、International Organization for Standardization (ISO) 及びASTM International (ASTM) における生分解性試験法の内容及びそれらの違いについて解説する。また、これらの試験法を用いた実際の評価事例も紹介する。
- 生分解とは
- 生分解度の算出方法
- 法規制・生分解性認証等における生分解性の判断基準
- 生分解性試験法の体系
- OECDテストガイドライン
- JIS規格
- ISO規格
- ASTM規格
- 生分解性試験法の概要及び特徴
- 水系の生分解性試験法 [OECD TG 301F、JIS K 6950 (ISO 14851) 等]
- 土壌中の生分解性試験法 [JIS K 6955 (ISO 17556) 等]
- コンポスト中の生分解性試験法 [JIS K 6953-2 (ISO 14855-2) 等]
- 海洋中の生分解性試験法[OECD TG 306、ISO 19679、ASTM D 6691等]
- プラスチックの生分解性試験の事例
- 水系の生分解性試験
- 海洋中の生分解性試験
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- 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 150,000円(税別) / 165,000円(税込)
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- 本セミナーは「Zoom」を使ったライブ配信セミナーとなります。
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