国内治験からのグローバル/アジア治験の移行と対処すべき諸問題

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プログラム

基調講演 『グローバル・アジア試験において日本企業が果たすべき役割』

(2012年5月29日 10:00〜11:00)

 我が国は90年代においてはICHをリードし、欧米とともに世界の新薬開発の3極の一つとして存在感を示していたが、この10年余りはその存在感は急速に低下してきている。その原因と、脱出策を探る。

セッション1 『グローバル試験 (国際共同試験) 担当者の要件とその実務』

(2012年5月29日 11:10〜12:40)

 グローバル試験 (国際共同試験) 担当者に求められる知識と経験および判断力について、実例の提示とワークショップで理解を深める。また、一般的なFDA査察の対応 (準備と実施) について紹介する。

  1. グローバル試験担当者 (CRA/CRC/PI等) が知っておくべき規制要件
    (ICH-GCP、GCP省令およびその他の海外規制要件)
  2. 各試験段階における実務上の注意点
    1. 施設選定
    2. 治験開始時
    3. 治験中
    4. 治験終了時
  3. 米国におけるFDA Inspection 対応手順
    1. 実施の通知
    2. 受け入れ準備
    3. 実施中の対応
    4. 実施後の対応

セッション2 『Japanese Companies’ Efforts to Ensure Quality in Global Trials 〜グローバル試験におけるQC/QAとSOP運用~』

(2012年5月29日 13:20〜14:50)

 2007年以降Global Trialに日本が参加するケースが増えてきた。しかし、常に問題となるのはオペレーション、特にモニタリングにおいてGlobal Sandardsとの違いから日本の参加が遅れる又は参加が見送られるケースがある。  Global Trails, Asian Trailを経験して感じることは日本以外の国は全てGlobal Standardsで臨床試験を行うことができることである。さらに違いはQC,QAの概念にも及ぶ。  Global standardとは何か、日本がGlobal Standardsに従って円滑に臨床試験を実施するためには何をすべきかを述べる。今後の業務に役立てていただければ幸いである。

  1. 日本のGCPはGlobalと異なるのか
    • 日本のGCPはICH-GCPに基づいているにも関わらず世界から見て特異的な存在である。ICH-GCP、FDA/EU Regulationsと比較して日本GCPはどこに課題があるのか。
  2. Japan specific QC/QA
    • 日本のQC/QAは日本の文化的な要素も加わり日本独特な概念である。Global Trialに参加するときGlobalとは異なる伝統的な概念であることを認識する必要がある。
  3. Globalで要求される資料,行為は本当に価値があるのか。
    • Global Trialではモニタリングにおいて日本では要求されなかった多くの資料に遭遇する。これらの資料の多くはICH-GCPで要求される資料である。また、FDAのIND下の試験ではさらにいくつかの資料が要求される。これらの資料を要求する根拠は何か、品質の確保とどのように結びついているのか明らかにする。
  4. Impact of overseas Inspection
    • 2008年以降日本はFDA, Korea-FDA, MHRA PV,EMAの査察を受ける機会が多くなった。指摘の内容を精査すると日本の当局にはない指摘も多数あるが、各規制当局の指摘は驚くほど共通の部分が多い。各規制当局はどこに注目しているのか。
  5. Moving to Global Standards
    • Global Standardsにシフトするためには具体的に何をすべきか。
      1. Quality level
      2. 求められるQuality levelの設定は重要である。それはCost,Speedにも影響を与える。
      3. Global SOPs
      4. Global Trialを実施する際には、必ずGlobal SOPsが存在する。しかし、従来のlocal SOPs, CRO SOPs, Protocol specific procedures等も存在しどのように使い分けるべきなのか考察する.
      5. グローバル化に向けてQC・QA体制のあるべき姿

セッション3 『EUにおけるファーマコビジランス規制とファーマコビジランス査察について』

(2012年5月29日 15:00〜16:30)

 医薬品の安全対策として、三極 (日本、EU、US) でファーマコビジランス (医薬品の安全監視) が重要視されてきている。特にEUにおいては、法規制の中でファーマコビジランスが強化されてきている。EUのファーマコビジランスの規制、ファーマコビジランス査察の注意点について紹介する。

  1. EUにおけるファーマコビジランス規制
    • EUの法体系
    • EUのファーマコビジランス
    • EUのリスクマネージメントプラン (EU RMP)
  2. EUのファーマコビジランス査察の実際
    • 査察の種類
    • 査察の実施
    • 査察の指摘事項
  3. EUファーマコビジランス法規制の改訂とファーマコビジランス査察の注意点
    • 新EUファーマコビジランス法規制による変更点の概要
    • 新EUファーマコビジランス法規制改訂後の査察及びその対応

セッション4 『内資系企業におけるアジア治験プランニング』

(2012年5月30日 10:00〜11:30)

 アジア地域の治験を当社がどのようにプランニングしているか、計画立案のタイミング、計画するにあたって考慮する点、試験を実施するまでの流れについて紹介する。

  1. アジア各国の現状
    • 人口、医薬品市場
    • アジア地域での国際共同試験の状況
    • 臨床試験環境 (GCP、治験実施医療機関、IRB)
  2. アジア地域臨床試験計画立案の留意点
    • アジア地域の開発戦略
    • 実施国の選定、Feasibility試験
    • 試験開始に影響する事項 (IND資料、レビュー期間、契約)
    • プロトコール立案で注意する事項
  3. CRO委託時の留意点
  4. 臨床試験の流れ
    • CRO委託業務、選定、管理
    • 試験開始前に取り決める事項

セッション5 『韓国、中国、台湾における治験事情と実施時の留意点』

(2012年5月30日 12:10〜13:40)

 韓国、中国、台湾の治験環境や規制環境の概略をそれぞれ理解する。  各国が整備したGCPとICH- GCP、省令GCPとを比較して、その違いから各国の治験環境を考察する。

  1. アジア治験に共通する留意点
  2. 韓国
    • 韓国の治験事情
    • 韓国のIND関連規制
    • 韓国GCPから見えてくる治験事情
  3. 中国
    • 中国の治験事情
    • 中国のIND関連規制
    • 中国GCPから見えてくる治験事情
  4. 台湾
    • 台湾の治験事情
    • 台湾のIND関連規制
    • 台湾GCPから見えてくる治験事情

セッション6 『IND申請のタイミングと中国開発戦略』

(2012年5月30日 13:50〜15:20)

 基礎的な中国申請のシステムを初めにお話して、次に、INDシステムが他国とは大きく異なる中国をグローバル試験・アジア試験に組み込むためのIND申請のタイミングを説明するとともに、グローバル試験・アジア試験に組み込めない場合の対応についても触れてみたい。

  1. 中国での臨床試験の現状 (国際共同試験と中国単独試験)
  2. 中国申請プロセスの要点
    • 中国の医薬品登録プロセス
    • 化学医薬品の登録分類
    • 中国の国際多施設共同試験に関する規定
  3. 中国申請における規制の概要
    • 医薬品登録管理関連行政機関
    • 医薬品登録管理関連法令
    • 登録申請資料
    • よくある質問
  4. IND申請時期と国際共同試験、中国単独試験の選択
    • 1類申請
    • 3類申請 (輸入薬)
    • 国際共同治験
  5. DPP-IV阻害薬で見るいくつかの事例

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