プラスチックの力と変形の比例定数である材料定数は、時間と温度依存性を有し緩和弾性係数や貯蔵弾性係数と呼ばれ、著しい粘弾性挙動を示す。プラスチックの成形過程で生ずる残留応力の発生要因やこれが時間や温度に伴って変化するつまり経時的な事象は、この粘弾性挙動に起因するところが大である。
ここでは、まずプラスチックの粘弾性特性の基礎について説明します。次に、粘弾性特性に起因するプラスチックの不良現象について説明します。そして、粘弾性特性の特異な事象である時間と温度の等価性、つまり時間-温度換算則について説明します。最後に、時間 – 温度換算則を利用したプラスチックの強度&変形の経時的な予測方法並びに諸特性の加速試験法等を説明します。
- 粘弾性とは?
- 弾性、粘性、粘弾性について
- 粘弾性材料 (粘弾性体)
- 粘弾性挙動の解釈法と利用方法
- 粘弾性に伴う特異な現象
- 粘弾性挙動に起因する不具合現象
- プラスチックの成形品に生ずる残留応力/残留ひずみ
- プラスチックの成形品に生ずる残留応力の発生のメカニズム
- ストレスクラッキングとその対策方法
- 時間-温度換算則とは?
- 時間-温度換算則の基礎概念
- 時間-温度換算則の成立の確認方法
- 時間-温度移動因子とは
- 時間-温度換算則の利用事例
- 粘弾性体の諸特性の加速試験の条件設定方法
- 粘弾性体の経時的な強度及び変形の予測方法
- 発泡プラスチックの気泡の制御方法
- プラスチックの破壊確率の予測方法
- 質疑応答
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