粒子特性を引き出すためのスラリー分散設計

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本セミナーでは、粒子の分散安定化の基礎から解説し、再生産可能原料も含め、分散剤を中心に表面調整剤・消泡剤・レオロジーコントロール剤とその技術について解説いたします。

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コーティング分野ではSDGsやカーボンニュートラルの取り組みのなかで、ユニークな特性の粒子・フィラーを用いたスラリーの設計・製造が注目されている。カーボンナノチューブ・セルロースナノファイバー・放熱フィラーなどの特性を最大限引き出すためには、マトリクス中でどのように分散安定化させるか、その基本となる考え方を知ることが重要である。加えて、できたスラリー・分散体を欠陥なく膜・層にするためには、塗布乾燥の制御方法についても実用的な知識が求められる。一方、原料や生成物の廃棄まで見通した材料開発と、プロセスの改善の視点を忘れてはならない。  ここでは粒子の分散安定化の基礎と、再生産可能原料も含めた、分散剤を中心に、表面調整剤・消泡剤・レオロジーコントロール剤とその技術について紹介する。

  1. スラリーを取り扱う時の問題はなにか
    1. 粒子の分散時の課題:濡れと粘度
    2. スラリーの貯蔵時の課題:沈降
    3. スラリーの塗布時の課題:基材への濡れと泡、平滑性
  2. 粒子の分散安定化の基礎を知る
    1. 粒子の表面特性、どこに着目するか
    2. 粒子表面への濡れ性と吸着性を上げる重要性
    3. マトリクス・バインダーと分散性の関係
    4. 分散は安定化がカギ、脱凝集とコントロール凝集
  3. 湿潤分散剤の構造と特徴を知る
    1. 湿潤分散剤の設計のポイントは吸着基と相溶性鎖
    2. 溶剤系と水系の違い
    3. 分子構造を制御することで、分散安定化と膜性能が向上
    4. コントロール重合による湿潤分散剤の優位性
    5. 各粒子の分散事例
      • 放熱材料の分散低粘度化
      • リチウムイオン電池でのカーボンナノチューブの分散
      • セルロースナノファイバーの低粘度化
      • インクジェットでの分散
  4. スラリー・分散体の塗布時の課題と対策
    1. 表面張力とレオロジー特性の基礎を知る
    2. フィラーの沈降の防止に役立つレオロジーコントロール剤
    3. 表面調整剤による塗布液の下地への濡れ促進とハジキ防止
    4. 泡の安定化メカニズムと消泡剤による泡の除去・ワキの防止
    5. 表面調整剤による膜の均一性・平滑性の向上
    6. マクロマー技術で膜の表面自由エネルギーをあげ、ウエット・ドライ膜の設計自由度を広げる
  5. 再生産可能原料の使用、生分解性を示す添加剤で設計の可能性を広げる
    1. バイオベースの分散剤、消泡剤
    2. バイオ技術を用いたワックス状粒子で膜の意匠・心地よさを向上させる

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