音響メタマテリアルの基礎・構造設計と応用動向

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本セミナーでは、従来の遮音材、吸音材に無い特徴を持つ音響マテリアルの原理、設計方法、注目されている応用事例等を、3名の専門家にそれぞれのアプローチ方法と応用について解説いたします。

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プログラム

第1部 音響メタマテリアルの原理・基礎と吸音・遮音解析

(12:40〜14:40)

 近年、自動車用防音材としても用いられるようになってきた音響メタマテリアルの構造・仕組みや、吸音・遮音のメカニズムについて説明します。現在一般的に用いられている繊維材等と性能を比較した結果を示します。また、膜振動や穴あき板を用いた音響メタマテリアルのパラメータスタディを行い、どのような構造や要因が吸音・遮音に効果的な結果が得られたか説明します。

  1. 音響メタマテリアルとは
    1. 吸音とは、遮音とは
    2. 膜状材の吸音メカニズム
    3. 穴あき板の吸音メカニズム
    4. 音響メタマテリアルの構造例の紹介
  2. 音響メタマテリアルの吸音解析
    1. 有限要素モデルの紹介
    2. 実験計測結果との比較
    3. パラメータスタディ (吸音に影響の大きい要因の解明)
  3. 音響メタマテリアルの遮音解析
    1. 有限要素モデルの紹介
    2. 実験計測結果との比較
    3. パラメータスタディ (遮音に影響の大きい要因の解明)

第2部 吸音材iwasemiの技術と応用展望

(14:50〜15:50)

 メタマテリアルは波長以下の構造体によって材料が固有に持つ物性とは異なる物性を示す物質である。なかでも音響メタマテリアルは対象とする音の波長が数mm〜数m程度であり、また3Dプリンターの発展により複雑かつ精密な構造の試作が容易になったこともあり、近年研究が盛んに行われている分野である。  本セミナーでは音響メタマテリアルiwasemi ™ の開発に至った経緯から、従来の吸音材との違い、音響メタマテリアルの基礎、実際に設計した例、測定方法などを紹介する。

  1. はじめに
    1. 自己紹介
    2. iwasemi ™ の開発経緯
  2. メタマテリアルについて
    1. メタマテリアルとは
    2. 音響メタマテリアルとは
  3. iwasemi ™ の吸音原理と設計
    1. 従来の吸音材
    2. 共鳴器型音響メタマテリアル
    3. 計算手法の工夫
    4. 測定方法
    5. 設計事例
  4. 商品紹介
    1. 吸音パネルiwasemi ™ HX-αについて
    2. 実装例と効果
  5. 今後の展望

第3部 風は通して音を防ぐ音響メタマテリアル遮音構造の開発

(16:00〜17:00)

 軽量薄型構造で騒音を防ぐことは様々な分野で求められているが、質量則により低周波音ほど重い防音構造が必要となる課題がある。近年、膜型音響メタマテリアル構造によって数100 Hzの低周波数帯において質量則を超える高い遮音効果を示すことが報告され、軽量な遮音構造として注目を集めている。  我々は、貫通孔をあけた薄い振動膜を単位構造とする音響メタマテリアルを、新規低周波騒音制御デバイスとして提案した。貫通孔により空気を通すにもかかわらず、低周波域において孔の無い構造より性能が高く、質量則を超える遮音性能を示す。発表では遮音の制御方法と特異な遮音メカニズムを示し、光学メタマテリアルとの関連についても議論したい。

  1. 光学分野と音響分野におけるメタマテリアルの考え方
  2. 膜型音響メタマテリアルによる低周波遮音構造
  3. 貫通孔のある膜型音響メタマテリアル (Hole-Membrane-type Acoustic Metamaterials, HMAMs) の低周波遮音性能とメカニズム
  4. 近接場領域での音響の振る舞い
  5. その他、企業におけるメタマテリアル研究開発の具体的事例

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