2020年3月に国内でサービスが開始された5Gは、徐々に利用が増加しつつある。2019年12月に免許申請が開始されたローカル5Gは、実証実験は多いものの実用は未だ殆どない。5Gもローカル5Gもビジネスが殆ど立上っていない状況において、2030年あるいはその先の実現を目標とするBeyond 5G, 6Gに関する議論は活発になっている。
本講演では、5Gの概要と基本技術を述べた後、ローカル5Gの現状、今後の動向について解説する。ローカル5Gについては、競合する無線LANの最新、今後の動向を述べ、ローカル5Gと無線LANを比較、評価する。Beyond 5G, 6Gは期待先行ではあるが、技術目標は明確になりつつある。この目標に向けた国内外の研究機関や通信事業者、通信ベンダのホワイトペーパーの内容紹介も含め、Beyond 5G, 6Gの最新動向、展望を述べる。
- 移動通信システム (携帯電話網) の標準化機関と動向
- 3GPPとITU / ITU-R
- 移動通信システムの変遷
- 5G移動通信システム
- 5Gのロードマップ、利用シナリオ、要求条件
- 3種類のサービス
- 5Gの技術概要
- 物理層 (5G NR :主要諸元、高速化/大容量化、低遅延化
- 使用周波数 (ITU-R WRCにおける検討詳細)
- ネットワーク概要
- システムアーキテクチャの技術要素
- MEC
- ネットワーク仮想化とネットワークスライシング
- 車 (C-V2X)
- IoT
- リリース16 (2020.3) の詳細内容
- リリース17 (2022.3) の詳細内容
- 3種類のサービスの実現技術まとめ
- 5Gのまとめ
- ローカル5G
- ローカル5Gとは
- ローカル5Gのコスト面での実現性
- ローカル5Gの運用方法
- ローカル5Gで実用化が期待されるアプリケーション
- ローカル5GとIoT
- ローカル5G vs. 無線LAN
- 無線LANの現状と今後の展開
- ローカル5Gの導入シナリオ
- ローカル5Gの動向
- Beyond 5G / 6G移動通信システム
- ITUの動向
- ITUホワイトペーパー概要
- 技術目標
- テラヘルツを利用した5Gの10倍から100倍の超高速大容量
- 5Gの1/10の超低遅延、低ジッタ
- 5Gの10倍の超多数同時接続
- 2022年現在の1/100の超低消費電力
- 超安全
- 超高信頼
- 超カバレッジ拡張 (陸・海・空・宇宙での利用)
- 固定-移動通信融合
- AI利用による自律的運用
- CPSの完全時刻同期の実現
- 超高精度測位
- 補完ネットワークとの高度同期
- 国内動向
- NICT (情報通信研究機構)
- NTTドコモ、KDDI、ソフトバンク、楽天
- NEC、富士通
- 海外動向
- 国内研究動向
- 課題