高分子材料の劣化

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本セミナーでは、高分子の多彩な劣化メカニズムと解析手法について詳解いたします。
また、酸化防止剤、紫外線吸収剤と光安定剤の種類、特徴、作用および海洋プラスチックごみ等の最近のトピックスについて概説いたします。

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プログラム

高分子材料は、自然環境に曝されているうちに物理的・化学的作用を受け、徐々に本来の特性を失い実用に耐えなくなる。これは、高分子材料の特性が発現するもととなる分子の化学構造と集合状態が変化するためである。このような高分子の劣化を防止し、安定性・耐久性を向上させるために多くの努力が払われている。しかし、この努力が効率的に結実するためには、劣化メカニズムの基本を理解し、また劣化挙動を正しく解析することが重要である。  本講演では、高分子の多彩な劣化メカニズムならびにその解析手法について要領よく解説する。また、酸化防止剤、紫外線吸収剤と光安定剤の種類、特徴、作用および海洋プラスチックごみ等の最近のトピックスについて概説する。

  1. はじめに
    1. 劣化とは?
    2. 劣化の要因と発現挙動
  2. 高分子の熱・熱酸化劣化機構
    1. ポリオレフィンの劣化過程
    2. 高分子の自動酸化
    3. 芳香族高分子の劣化過程
  3. 高分子の光劣化機構
    1. 光化学の基礎
    2. 光劣化の素過程
    3. 光劣化の支配因子
  4. 高分子劣化挙動の解析
    1. 促進劣化試験
    2. 分子量変化 (SECによる解析)
    3. 化学構造変化-1 (IR分光測定による解析)
    4. 化学構造変化-2
      • ケイ光測定による解析
      • リン光測定による解析
    5. モデル化合物を用いた解析
    6. 高次構造変化
      • 顕微鏡観察
      • X線回折
      • 熱測定
      • 動的粘弾性測定
    7. 力学物性変化
      • 引張試験
      • 曲げ試験
      • 衝撃試験
    8. 化学構造変化-高次構造変化-物性変化の相関
    9. 寿命予測
  5. 高分子の安定化対策
    1. 酸化防止剤
    2. 紫外線吸収材 (UVA)
    3. ヒンダードアミン系光安定剤 (HALS)
    4. 安定剤の相乗効果
    5. 高次構造制御による安定化
  6. 最近のトピックス
    1. 高分子熱反応の速度論的解析
    2. 劣化領域の伝搬
    3. 屋外暴露による高分子表面近傍の損傷発生・成長
    4. 海洋プラスチックごみとマイクロプラスチック

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