本セミナーは、遠赤外線カメラの基本原理から解説し、講師らが開発した車載用遠赤外線カメラシステムの開発課題、車載用途における認識システムの課題や効果など、開発事例を含めて紹介いたします。
遠赤外線カメラは、物体から放射される遠赤外線を映像化できることから、光源に左右されることなく、物体認識ができる唯一のセンシングデバイスであり、自動運転におけるセンサーとして注目されている。夜間の視認性はもちろん、可視カメラでは判別出来ない昼間の逆光や高コントラストな対象物にも活用できる性能を持つが、技術的課題や車載特有の問題が多く存在するため、商品化開発は容易ではない。また、遠赤外線カメラは従来高価なシステムであるため車両搭載は難しいとされてきた。しかし今、遠赤外線カメラ市場は大きく変わろうとしている。 センサーの技術開発も進み、狭小ピッチ化&高画素タイプの市場投入、車載用途においてもVGA化が進んでいる。加えて、センサーI/Fの簡略化やシャッターレス技術の発達により画像の安定化やカメラ回路&構成の簡略化が期待できる。 本講座は、遠赤外線カメラの基本原理、この度開発した車載用遠赤外線カメラシステムの開発課題及び効果、遠赤外線カメラの新たなデバイスやローコスト化の流れ、インフラへの使用や他用途における開発事例など幅広く紹介します。