銅を利用した抗菌・抗ウイルス材料の開発と評価技術

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第1部 抗菌・抗ウイルスのメカニズムと安全性、抗菌抗ウイルス性の評価

(2022年7月25日 9:30〜11:30)

 抗菌抗ウイルス処理技術は、清潔好きの日本ならではの日本発の技術です。30年前に耐熱性を有する銀を抗菌成分として用いることで、熱可塑性の樹脂に混練できることから、身の回りの製品に応用されました。現在では欧州でも清潔性向上に役立てることから、家電製品を始め様々な製品への応用 (付加価値技術) に注目されています。さらに、近年は薬剤を用いない物理的除菌抗ウイルス技術に展開を遂げています。  多くの分野で応用されバリエーションの多い抗菌処理技術を、基礎から応用のノウハウまで、数多くの実例を挙げながら、商品企画時のポイント、製造現場の留意点から品質管理方法の実際、商品分野によって異なる表示法に留意したユーザーへの性能説明方法、さらに抗菌抗ウイルス製品が注目されている欧州へのグローバル展開の留意点まで、現物を提示しながら説明を加えます。

  1. 細菌とウイルスの基礎情報
    1. 細菌の種類と特徴
    2. ウイルスの種類と特徴
    3. 抗菌剤の種類と特徴
    4. 抗ウイルス剤の種類と特徴
  2. 抗菌・抗ウイルスのメカニズム
    1. 抗菌メカニズム
    2. 抗ウイルスメカニズム
  3. 抗菌・抗ウイルス製品の安全性と管理手法
    1. 繊維製品の安全性
    2. 繊維製品以外の安全性
    3. 抗菌・抗ウイルス製品の持続性
    4. 開発手順と製品量産化の品質管理手法
  4. 抗菌・抗ウイルス性能の評価
    1. 繊維製品の抗菌試験 JIS L 1902
    2. 繊維製品の抗ウイルス試験 JIS L 1922
    3. プラスチック製品の抗菌試験 JIS Z 2801
    4. プラスチック製品の抗ウイルス試験 ISO 21702
    5. 繊維評価技術協議会の抗菌・抗ウイルスの性能評価 SEK
    6. 抗菌製品技術協議会の抗菌・抗ウイルスの性能評価 SIAA
    7. 光触媒応用製品の抗菌・抗ウイルスの性能評価 PIAJ

第2部 銅の抗菌・抗ウイルス作用と材料・製品の性能基準

(2022年7月25日 12:10〜13:40)

  1. 銅の抗菌・抗ウイルス作用
    1. 「細菌等の増殖を抑える」、銅の抗菌作用のメカニズム
    2. 銅の表面の抗菌メカニズムの化学反応
    3. 各細菌及びウイルスに対する銅の抗菌作用の試験結果
  2. 銅及び銅合金の抗菌材料・製品の性能基準
    1. 銅及び銅合金の「超抗菌性能」
    2. 「銅の超抗菌性能」を発揮する「金属銅」及び「複合銅」
    3. 日本銅センター規格「超抗菌銅及び超抗菌銅製品の性能基準 JCDA0501」
    4. 日本銅センター独自の認証制度「CU STAR」 (シーユースター)
    5. 「CU STAR」 (シーユースター) 認証商品の実例

第3部 銅の抗菌効果を有する透明フィルムの開発

(2022年7月25日 13:50〜15:20)

 我々は名古屋市立大学と株式会社UACJの共同研究として、銅の抗菌効果を有する透明フィルムを開発しました。銅は銀と同様に高い抗菌作用を有していることから、古くから生活用品や工業製品にも使用されてきましたが、医療現場ではその抗菌効果はまだほとんど知られておりません。一方、医療現場では多剤耐性菌やウイルスによる院内感染が大きな問題となっており、抗菌剤に頼らない感染対策には大きなニーズがあります。  今回の講演では、銅の透明フィルム開発の経緯とともに医療現場の現状と抗菌対策へのニーズをお伝えします。

  1. 銅の抗菌フィルム開発の背景
  2. 医療現場の現状とニーズ
  3. 銅の抗菌作用と医療現場への応用
  4. 銅の透明フィルムの可能性

第4部 一価銅化合物を利用した細菌・ウイルス制御技術と、応用製品の開発

(2022年7月25日 15:30〜17:00)

 有機系・無機系と多くの抗ウイルス・抗菌剤がある中、一価銅を用いた製品は銀系材料と比較してまだまだ少ないものの、その非常に高い抗ウイルス効果から、今後拡大していくものと考えられます。銅系化合物の利用にご興味の開発者向けに製品適用におけるポイントや現状の課題などをご理解いただけるかと思います。

  1. 一価銅化合物の抗菌・抗ウイルス作用
    1. 一価銅化合物と二価銅化合物の比較
    2. 一価銅化合物による抗ウイルス・抗菌メカニズム
    3. 一価銅化合物のウイルスに対する効果
    4. その他微生物に対する効果
  2. 一価銅化合物の安全性
    1. 各種安全性試験結果
  3. 一価銅化合物を応用した抗ウイルス・抗菌技術CufitecR
    1. CufitecRの製品展開
    2. CufitecRを用いた材料への展開
      1. 分散液・塗料
      2. マスターバッチ
      3. 不織布・フィルム

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