機械学習を活用したドラッグリポジショニングへの適用法

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第1部 医薬品開発のための実践的な化合物データ分析と機械学習の基礎・応用・問題点

(2022年7月27日 10:30〜12:00)

 昨今様々な分野において、大規模データと人工知能・機械学習技術の利活用が注目されています。  本セミナーでは、医薬品をより効率的に開発するための、ケモインフォマティクスに基づく実践的なアプローチについて紹介します。化合物のデータ分析や機械学習の適用に加えて、近年発展している深層学習を扱う際の注意点なども紹介します。特に、企業の抱える課題(データの数や多様性が少ない、予測精度よりも解釈性を重視する等)をどのように解決すべきかについて、講演者の経験を交えながら講義します。

  1. イシューからはじめよ – 医薬品データを具体例に – (25分)
    1. 機械学習とデータ分析の前に行うべきこと
    2. ビッグデータの落とし穴
    3. 機械学習の落とし穴
    4. イシューからはじめよ
  2. 化合物データの分析とその解釈 (25分)
    1. 化合物データの特徴量・記述子
    2. 相関分析・頻度分析
    3. 交差項・相互作用分析
    4. 重回帰分析
    5. 多重共線性
    6. 分析の解釈
  3. 化合物データのための機械学習 (25分)
    1. 線形回帰の学習
    2. リッジ・ラッソ回帰の学習
    3. モデルの使い分けと解釈
    4. 深層学習
    5. 医薬品データへの応用
  4. まとめ (15分)
    1. イシューからはじめよ
    2. データ分析と機械学習の注意点

第2部 機械学習技術を用いた化合物のヒト副作用発現予測

(2022年7月27日 13:00〜15:00)

 ヒトへの外挿性が高い化合物の副作用予測手法の開発は、重大な薬害の防止および新規薬剤開発の効率化の観点から有用性が高い。我々は、独自に開発した薬理作用予測技術をハブとし、化学構造とヒト副作用報告データベースを直接つなぐことで、臨床データに基づくあらゆる化合物の副作用予測を可能とする技術を開発している。  本講演では、本技術の概要を中心に、説明可能なAI技術との融合による創薬標的の導出や技術開発において困難だったポイントなどについても話題としたい。

  1. 化学構造を対象とした機械学習の現状
  2. 化学構造の特徴量としての薬理作用
    • 実アッセイデータから薬理作用予測モデルを構築する
    • 構築したモデルの検証
  3. 副作用報告データベースを用いた解析の現状と課題
    1. 概要
    2. 主要モデル紹介
    3. 実績紹介
  4. 副作用報告データベースを薬理作用の観点から見る
    • 医薬品の束ね方としての薬理作用
    • 薬理作用プロファイルから副作用発症を予測する
    • 説明可能なAI技術を用いた予測根拠の可視化と創薬標的の導出
    • 構築したモデルの検証
  5. 解決に時間・コストがかかったポイント

第3部 文献マイニングを用いた医学生物学文献データベースからの疾病関連薬推定システム

(2022年7月27日 15:15〜17:15)

医学生物学関連のデータベースPubMedのすべての要約フィールド (約2千万件) を対象とし、個々の分子や事象間の関連性を抽出し、それらをつなぎ合わせて新たな関連性を推定するシステムの作成を行っています。 本講演では、文章 (英文) からの情報の抽出法についての一般的な概説と、私どもがこれまでに作成した関連性推定システム、その応用としての新型コロナウイルス感染症に対する関連薬の推定 (Muramatsu & Tanokura, Bioinform. Adv. 1 (1) , vbab013 (2021) ) に ついて説明します。
  1. テキストマイニング (text mining, literature mining) とは
  2. 文献からの情報抽出に関するいくつかの一般的事項
    1. 文法解析 (単語の分類とタグ付け)
    2. 固有表現認識
    3. 単語のベクトル化 (分散表現)
  3. テキストマイニングを用いたPubMed要約フィールドからの関連性推定
    1. 個々の要約フィールドからの関連性の抽出 (共起)
    2. 検索語の選定とそれを用いた検索
    3. 関連性の定量化
    4. 新規関連性の推定
    5. 新型コロナウイルス感染症への応用
    6. 今後の展望

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