銅ナノ粒子の界面設計と高耐熱接合技術

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本セミナーでは、銅ナノ粒子を取り上げ、 耐酸化性を上げる方法、還元性保護剤・合金化、銅ナノ粒子を利用した接合、信頼性の評価技術を解説いたします。

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プログラム

第1部 電子部品材へ向けた低温焼成型銅ペーストの粒子界面設計

(2022年7月12日 10:45〜12:15)

 銀ナノインク/ペーストは基板に塗布印刷後、低温焼成により導電性膜を形成することができることから導電材として多く利用されている。しかし、銀を使用する場合、マイグレーション (配線の欠落) の懸念やコストの課題がある。このような課題から銀の代替材料として、銅が期待されている。しかし、導電材である銅ナノ粒子は容易に酸化され、電気抵抗値や焼成温度の上昇をもたたらす。  本講演では、銅固有の問題を解決するための耐酸化性を有しかつ低温焼成可能な銅ナノインク/ペーストの設計指針を紹介する。

  1. 低温焼成型銅インク/ペーストの概論
    1. 銅ナノ粒子の合成法
    2. 銅ナノ粒子の酸化挙動
    3. 低温焼成型銅ペーストの分類と事例
  2. 低温焼成型銅ナノインク (窒素雰囲気)
    1. ナノ銅粒子 (粒径~3nm) の合成法
    2. ナノ銅インクの調製
    3. ナノ銅インクの低温焼結挙動
  3. 大気焼成型銅ペーストの設計
    1. 大気焼成に向けたペースト設計
    2. 大気焼成型銅ペーストの短時間 (一分以内) ・低温焼結挙動
  4. 銅系ペーストの耐酸化性を向上させるための方法
    1. 還元性保護剤によるアプローチ
    2. 合金化によるアプローチ
  5. ハンセンの溶解度パラメータ (HSP) を用いた導電ナノペーストの設計
    - 銀ナノ粒子を例にして -

第2部 銅粒子や銅シートを利用した高耐熱接合技術とその接合性評価

(2022年7月12日 13:00〜14:30)

 近年、エレクトロニクス分野において製品の小型化・高機能化が進んでおり、製品内部の放熱性や接合部の耐熱性向上が求められています。特に、パワーモジュール内のダイアタッチ向け接合材料としては依然としてPb含有率85%以上の高鉛含有はんだ (高温はんだ) や鉛フリーはんだの一種であるSn-Sb系はんだなどが使用されていますが、鉛フリー化や一層の高耐熱化が望まれています。  本講座では、高鉛含有はんだ代替技術として国内外でこれまでに報告されている研究成果の紹介や、焼結現象を用いた焼結型接合技術や液相拡散接合 (TLP) 技術に注目し、従来からのはんだ付けとの違いを説明するとともに、これまでに我々がおこなってきたCu粒子やCuシートを用いた高耐熱接合技術などについて、最新情報から特徴や留意点なども含めて紹介します。

  1. エレクトロニクス実装の現状
    1. 環境を配慮したエレクトロニクス実装へ
    2. 国内外での研究動向
  2. 高鉛含有はんだ代替接合技術の概要
    1. はんだ付
    2. 液相拡散接合
    3. 焼結型接合
  3. Cuナノ粒子を用いた焼結型接合プロセスの基礎
    1. 各種因子の影響
    2. 接合雰囲気の影響
  4. Cuを利用した新たな接合プロセスの紹介
    1. マイクロサイズ粒子を用いた接合
    2. ナノポーラスシート用いた接合

第3部 Cuナノ粒子を用いた高耐熱接合技術と特性評価

(2022年7月12日 14:45〜16:15)

 パワー半導体デバイス実装用の接合技術について説明します。接合技術や評価方法のいずれも、現在も研究されている状況ですので、今後、変わっていく可能性も高いと思います。しかし、「何かがなければ、やれない」といった受身な姿勢では、技術は進化しません。ないのであれば、たとえ専門外であっても、自分が先にやってみようといったチャレンジ精神で技術開発に臨まれることを推奨します。本日ご説明する内容は、そのような取組みから得られたものです。

  1. EV/HV技術
  2. 次世代パワー半導体
  3. パワー半導体用接合技術
    1. 接合技術に求められる要件
    2. 接合技術の概況
  4. Cuナノ粒子接合
    1. 熱特性および予測
    2. 信頼性評価
  5. 接合技術の特性評価
    1. 評価の必要性
    2. 基礎特性評価
    3. 信頼性評価
  6. まとめ

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