コナはハンドリングにおけるトラブルが非常に多い。その要因で最も多いのは付着・凝集・固結である。この中で付着・凝集は、殆どがコナの特性によるものであり、対策を講じることはなかなか困難であるが、固結は、外的要因さえ取除けば回避・軽減できる可能性がある。
コナのトラブルを取扱う成書は、多く存在するが、固結に関する内容は機構や対策の簡単な解説のみであり、具体的な対策のための資料にはならないことが多い。
そこで講師は数年にわたり固結に関する研究論文および特許などを調査し、具体的な対策のための資料づくりを進め、本年4月、小冊子を自費出版した。本セミナではこの項目に基づき、調査した研究論文からの図および特許内容を多用して固結の機構、因子、評価、対策について解説する。
- なぜコナは固結するのか?
- 水による固結
- 凝縮/溶解/蒸発の繰返しによる固結
- ガラス転移による固結
- 水和反応による固結
- 熱による固結
- 溶融/固化による固結
- ガラス転移による固結
- 化学反応による固結
- 熱分解による固結
- どのような因子が関係しているのか?
- 原料の因子
- 形状の影響
- 充填率の影響
- 含水量の影響
- 大きさの影響
- 配合の影響
- 環境の因子
- 温度の影響
- 湿度の影響
- 粉体圧の影響
- 保存時間の影響
- 繰返しの影響
- どのように固結性を評価するのか?
- コナの特性
- 平衡水分測定、水蒸気吸着等温線のモデル化
- 臨界相対湿度、エルダの仮説
- ガラス転移温度の測定、アモルファス含有量の推定
- スティッキポイント温度
- 焼結開始温度
- 固結の度合
- 固結試料の調製
- 一軸圧縮強度の測定
- 解砕度の測定
- 貫入度の測定
- どうすれば固結は防げるのか?
- 原料の改善
- コナの特性を改善する
- 粒子形状
- 粒子大きさ
- 含水量
- アモルファス量
- 配合など
- 粒子特性を改善する
- 他の材料を添加する
- 微粒子
- 保水剤
- 界面活性剤
- 低平衡水分材料
- 高ガラス転移温度材料など
- プロセスの変更および装置・構造の改善
- アモルファスを多く生成するプロセスを避ける
- 滞留しない構造とする
- 維持管理が容易な構造とする
- シール性のよい構造とする
- 運転・操作条件の対策
- 高温原料の貯蔵、包装は冷却後にする
- 反応原料の貯蔵、包装は反応完了後にする
- 温度差のある原料を混合しない
- 粒子が粉化するような過激な操作を避ける
- 保存条件の改善
- 適当な包装材で外気を遮断する
- 過剰な粉体圧を加えない
- 貯蔵粒子を定期的に再配列させる
- 貯蔵粒子に乾燥空気を送る
- どのような対策がとられているのか?
~講師が注目した近年の特許の内容について~
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