企業を取り巻く経営環境はコロナを境に大きく変化し、研究開発も、従来の延長で研究開発テーマを追求するだけではなく、デジタル時代にふさわしいビジネスモデルの構築や、M&Aや提携を取り込んだオープンイノベーションの活用で新規テーマの発掘と開発の推進が求められます。
また、カーボンニュートラルやCASEに代表される自動車業界の構造変化は、日本の製造業の競争力の源泉である“ものつくり”の位置づけの低下とイノベーションの重要性を際立たせています。
このような環境の大転換時代には、自社の技術開発テーマを見直し、技術価値や事業価値を評価しながら、自社で取り組むか、外部に出すか、提携かなど明確にして、迅速に取り組む必要があります。更に、膨れ上がるデジタル化のソフト資産 (無形資産) の原価への戦略的な配賦と投資回収も必要になってきます。ここでは、このような研究開発推進に関する課題を見据えた上で、実践に即した研究開発戦略と連携した原価管理や投資収益性を習得することを目的とします。
- 企業経営のパラダイムシフトと研究開発が直面する課題
- デジタル破壊やビジネスモデルイノベーションによる市場構造変化
- M&Aや提携を取り込んだオープン・イノベーションの加速化
- 収益管理の仕組みと研究開発投資の位置づけ
- 不確実性を含む研究開発投資
- ライフサイクルで捉えるリスク
- 事業のくくりと戦略に連携した原価の把握
- 研究開発の業務プロセスと研究開発費の見える化
- 研究開発の業務プロセスと研究開発費の配分
- 戦略に沿った研究開発費用の明確化と資産計上、費用計上
- 研究開発費と事業価値・製品価値
- 研究開発戦略と業務プロセスに連携した研究開発費の配賦の考え方
- フェーズに沿った研究開発費や製品開発費の配賦
- 技術主導のハイリスク型研究開発の業務プロセス
- 市場差別化・改善型のローリスク型研究開発の業務プロセス
- 研究開発費の配賦の課題と活動基準原価 (ABC) による原価の配賦
- 標準原価と実際原価、原価差異
- DXを取り込んだ新ビジネスモデルと開発戦略に連携した原価企画・原価管理の考え方
- 市場やビジネスモデルに対応する研究開発のプロジェクト制とマトリクス組織
- グローバル開発費用の配賦、無形資産の償却、移転価格
- ビジネスモデルに対応した原価企画と原価の配賦
- 戦略と連携した研究開発の事業性評価への適用
- 不確実性の把握と研究開発投資の合理性
- 研究開発投資と連動した収益性の把握 (KPI)
- 研究開発の原価管理の業務の進め方の組織レベル
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