超臨界流体・超臨界水によるプラスチックの再資源化とモノマー回収率の向上

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第1部 亜臨界・超臨界流体を用いる樹脂のリサイクル技術とモノマー回収

(2022年7月6日 10:30〜12:10)

 亜臨界・超臨界流体による反応法は、グリーン溶媒を用いた方法として注目されている。本講演では初めに亜臨界・超臨界流体の基本に触れ、その上で亜臨界・超臨界流体を溶媒として用いた樹脂や樹脂を含む複合材料のモノマー化技術に加え、いくつかのリサイクル技術への展開について紹介する。

  1. プラスチックのリサイクルについて
  2. 亜臨界・超臨界流体とは
  3. 亜臨界・超臨界流体を用いる熱可塑性プラスチックのリサイクル
    1. ポリエステル
    2. ポリアミド
    3. ポリオレフィン
  4. 亜臨界・超臨界流体を用いる熱硬化性プラスチックのリサイクル
    1. エポキシ樹脂
    2. フェノール樹脂
    3. 架橋ポリエチレン
  5. 複合材料のリサイクル
    1. 炭素繊維強化プラスチック (CFRP)
    2. 多層フィルム

第2部 プラスチックの解重合:超臨界アルコールからイオン液体までを使った新手法

(2022年7月6日 13:00〜14:40)

 超臨界アルコールを使ったプラスチックの解重合の成果を示すことで、今後の社会的要求として増大していく使用済みプラスチックの炭素資源としての循環利用方法の開拓や確立に、諸方面の専門家が得意分野を持ち寄って新たな方法論を展開し社会として動いていけるためのきっかけとしたい。

  1. プラスチックのリサイクル
    1. マテリアルリサイクル
    2. サーマルリサイクル
    3. ケミカルリサイクル
    4. ケミカルリサイクルの化学的問題点
    5. ケミカルリサイクルの経済的問題点
  2. 超臨界アルコールを用いた解重合化学
    1. FRPの解重合反応
    2. 回収したモノマーを用いた再生プラスチックの合成
    3. ポリアミドの解重合反応
  3. イオン液体を用いた解重合化学
    1. イオン液体とは
    2. ポリアミドの解重合反応
    3. FRPの解重合反応
  4. ポリアミドの有用物質への直接変換反応
    1. メタノールを用いた解重合反応
    2. 反応の化学的考察
    3. 解重合反応の化学
    4. 反応の速度論的解析
  5. まとめ

第3部 高温高圧水を用いたフッ素ポリマーおよび関連物質の分解・再資源化

(2022年7月6日 14:50〜16:30)

 炭素原子とフッ素原子から形成される有機フッ素化合物は、耐熱性、耐薬品性、電気絶縁性等の優れた性質を持ち、我々の生活に欠かすことのできない重要な化学物質である。中でも分子量が数万を超える物質、すなわちフッ素ポリマーは、パッキンや薬液タンク、燃料ホース等の汎用品はもちろんのこと、イオン交換膜やリチウムイオン電池のバインダー、さらには光ファイバー等の先端材料としても利用されている。フッ素ポリマーはこのように高い機能性を持つ一方で、廃棄物の分解処理が困難、リサイクルが困難、さらには原料である蛍石 (フッ化カルシウムの鉱石) の入手にも難がある、といった側面が近年になって顕在化しつつある。  本講演ではこのようなフッ素ポリマーや関連する化学物質について、高温高圧状態にある水である亜臨界水や超臨界水を用いた分解・再資源化技術の研究動向について報告したい。

  1. 高温高圧水とは
    1. 超臨界水の性質
    2. 亜臨界水の性質
  2. フッ素ポリマーの分解方法
    1. イオン交換膜 (ペルフルオロスルホン酸ポリマー) の亜臨界水分解
    2. ポリフッ化ビニリデン (PVDF) 、エチレン・テトラフルオロエチレン共重合体 (ETFE) 、および関連するフッ素ポリマーの分解方法
      1. 酸素ガス+超臨界水反応
      2. 過酸化水素+亜臨界水反応
      3. 過マンガン酸カリウム+亜臨界水反応
    3. 反応液からの人工蛍石の合成
  3. その他の有機フッ素化合物の分解方法
    1. ペルフルオロオクタン酸 (PFOA) 等の温水分解
    2. ペルフルオロオクタンスルホン酸 (PFOS) 等の亜臨界水分解
    3. フッ素系イオン液体
  4. 有機ケイ素化合物の亜臨界水分解

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