ジェネリック医薬品のGMP不備が問題になっています。回収の大きな原因がQCにおける安定性モニタリングと出荷時におけるデータの扱い不備です。そこにはOOS/OOTのSOPやその運用に不備がありました。かつデータを統計/確率的に見ることができていなかったようです。この問題はジェネリック医薬品だけでなく、全ての製造所においても程度の差こそあれ抱えている問題ではないでしょうか。福井県の製薬企業が健康被害を発生させたが、OOSをきちんと管理運用できていれば、問題のロットを出荷せずに済みました。富山県の製薬企業は約90製品の回収を行ったがが、その中には同じくOOSの管理運用の不備がありました。適切なOOS/OOTのSOPを作成し運用していれば、健康被害や製品回収を避けることができました。過去のエラーから十分学んでいるとエラーの70%は回避できると言っているヒューマンエラーの先生もいます。先ずは、仕組みをしっかり構築し、その上で実際の失敗事例を学ぶことで、判断する人の知識と判断力が向上します。
FDAの査察において、QCのOOS/OOTはデータインテグリティを絡めて特に重点的にみられています。実際、多くの警告状はQCのOOS/OOTとデータインテグリティについてです。昨今、PMDAや県もQCの過去の安定性モニタリングと出荷試験の妥当性をOOS/OOTの視点で調査しています。OOS/OOTの適切な仕組みを学ぶ。欧米のガイドラインについても学ぶ。そして福井県と富山県の製造所のどこに問題があったかを検証します。安定性モニタリングとデータの取り扱いをOOS/OOTの視点から正しく判断し、製品回収を防ぐこと、またリスクのある製品について今手を打つことです。また溶出試験不適合による製品回収が後を絶たないです。それは統計/確率的にデータを見ていないからです。溶出試験について先ずは理解を深め、そしてデータの見方を具体的に示します。
本セミナーはOOS/OOT中心にその関連することを事例から学ぶものです。多くのご質問を事前にいただけるとセミナー時に回答させていただきます。
- OOS/OOTについて
- OOS/OOTの考え方
- OOS/OOTの仕組みと違い
- OOTの導入について (工程能力指数CpとCpkの活用)
- OOTを3σに設定して何度もOOTが出ている事例対応
- ラボエラー調査
- ラボエラーチエックシート活用
- 試験器具、溶液の試験終了時まで保管
- 明確なラボエラーが断定できない時
- 安定性試験で含量が低下事例を考える
- ラボエラー有無
- 過去の安定栄試験のデータ参照
- 標準品と検体の面積値検証
- データ処理の確認
- 安定性モニタリングで溶出試験がOOS/OOTの対応事例
- 強熱残分試験のOOSの対応事例
- 製造工程の調査
- 該当ロットの逸脱確認
- 最近のロットの試験結果の確認
- 最近のインプロデータの確認
- 再試験/再サンプリングの問題点
- 再試験のための調査
- 試験者数と試験数
- 再試験の判定
- サンプリング時の問題有無
- 再サンプリングのための調査
- 再サンプリングの根拠
- OOSを考慮して最初にどの程度サンプリングするのか
- 最初のデータを棄却するためにどうするか
- OOSが棄却できなかった時の対応
- 原因究明
- 是正対応 (CAPA)
- 外部試験委託先のOOS/OOTの管理
- 取決め事項作成
- 試験委託先とOOS/OOT報告・判断
- 外部試験機関のOOSの取り扱いミス
- CAPA (是正予防措置) の仕組みとSOP
- CAPAの仕組み
- SOP
- 運用
- CAPAが正しく実施されていることの根拠としての記録
- KPI (Key Performance Indicator) として
- 海外のOOSのガイダンス (EU&FDA)
- EUのガイダンス
- FDAのガイダンス
- OOSの事例と対応
- 錠剤硬度のOOTの事例対応
- 海外製造所のOOS調査不備による欠品リスクの事例
- ラボエラー原因の製品回収
- 福井県の製造所のOOS対応の不備
- 富山県の製造所のOOS対応の不備
- ジェネリック医薬品品質情報検討会
- ジェネリック品の溶出試験の課題
- 先発品も同じ問題を抱えている
- 溶出挙動が異なった場合の対応
- 製造時/安定性モニタリング時の溶出試験とOOSの関係
- 溶出試験でOOSが出た場合の対応
- 製品回収のリスク
- 海外製造所品の溶出試験齟齬対応
- 海外製造所と受け入れ試験結果の不一致
- 話し合いの結果
- 取り決め事項への反映
- 国内販売品の販売移管時の品質評価 (溶出試験)
- 移管時の品質の確認
- 溶出試験の課題とその対応
- 海外販売品導入時の品質評価 (溶出試験)
- 導入時の品質の確認
- 溶出試験の課題とその対応
- OOSで頭を悩ました事例
- 事例1:A顆粒
- 事例2:Bカプセルの溶出試験
- 事例3:Cバルク (原薬)
- 安定性モニタリングの実施 (25°C×60%) のOOS対応
- 25°C×60%と承認当時保管条件空欄 (成り行き室温) 結果の相違時
- 25°C×60%への対応
- 製品回収の多い溶出試験の正しい理解
- 「当面の間申請当時の条件」がGMP事例集から削除の方向
- 統計・確率 データの意味すること
- バラツキ、3σの考え方
- 福井県のOOSが出たデータの見方
- 出荷時のデータの見方
- 安定性モニタリングでのデータの見方 (回帰式でのリスクの予測)
- 製品品質照査
- FDAの警告状
- OOS
- データインテグリティ
- PIC/Sガイダンス データインテグリティ
- ガイダンスを理解する
- GMP査察の指摘事項から学ぶ (OOS/安定性モニタリング)
- PMDAの無通告査察
- PMDAの指摘事項
- 人が創る品質/Quality Culture (偽造/偽証防止含む)
複数名同時受講割引について
- 2名様以上でお申込みの場合、1名あたり 45,000円(税別) / 49,500円(税込) で受講いただけます。
- 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 50,000円(税別) / 55,000円(税込)
- 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 90,000円(税別) / 99,000円(税込)
- 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 135,000円(税別) / 148,500円(税込)
- 同一法人内による複数名同時申込みのみ適用いたします。
- 受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
- 他の割引は併用できません。
アカデミック割引
- 1名様あたり 30,000円(税別) / 33,000円(税込)
日本国内に所在しており、以下に該当する方は、アカデミック割引が適用いただけます。
- 学校教育法にて規定された国、地方公共団体、および学校法人格を有する大学、大学院、短期大学、附属病院、高等専門学校および各種学校の教員、生徒
- 病院などの医療機関・医療関連機関に勤務する医療従事者
- 文部科学省、経済産業省が設置した独立行政法人に勤務する研究者。理化学研究所、産業技術総合研究所など
- 公設試験研究機関。地方公共団体に置かれる試験所、研究センター、技術センターなどの機関で、試験研究および企業支援に関する業務に従事する方
- 支払名義が企業の場合は対象外とさせていただきます。
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