本セミナーでは、国内外におけるバイオマス発電を取り巻く最新動向と将来的な展望について解説いたします。
日時
- 2022年6月23日 13時00分〜 2022年6月23日 16時30分
プログラム
脱炭素への世界的な流れのなか、日本も2050年にカーボンニュートラル (温室効果ガス排出実質ゼロ) を表明するとともに、新たなエネルギー基本計画による2030年度の電源構成において、再生可能エネルギーの割合を36%~38%に引き上げ、バイオマス発電の発電容量を2021年の450万キロワットから2030年度に800万キロワットとする意欲的な目標を掲げている。脱炭素時代に期待されているバイオマス発電は、燃料の国内外からの安定調達、日本国内の森林利用と林業振興が求められている。さらに、産業廃棄物、都市廃棄物を利用したカーボンニュートラルなジェット燃料生産、ゴミ発電等の利用も2050年に向けて、大きな期待がもたれている。 バイオマス (Biomass) とは、生態学的にいうと生物資源の存在量の総量を意味する。資源エネルギーの立場から考えると、エネルギーに変換できる生物の量、農業・林業廃棄物、畜産廃棄物、さらに産業廃棄物、都市廃棄物という幅広い資源も含む。バイオマスは、1資源枯渇がない再生可能エネルギーであること、2太陽エネルギーを起源とし、資源量が莫大であること、3あらゆる地域に存在し、地域偏在がないこと、4エネルギー源となる生物資源が、生育の際に光合成により大気中の炭酸ガスを吸収することから、燃焼によって炭酸ガスを排出しても、全体としては大気中の炭酸ガス濃度は変わらない、カーボン・ニュートラル (炭素中立) となり、地球温暖化対策の有力な方法となること、等の数多くのメリットを持っている。 2012年7月1日から施行されている固定価格買取制度においても、1キロワット時当たり24円という、政策的に高値による買い取りを保証されていた。そのため、バイオマス発電の認定量は、2021年3月末時点において、太陽光発電、風力発電に次ぐ、796万キロワットに達している。太陽光発電の買取価格が、1キロワット時当たり2012年度の40円から2021年度に11円に引き下げられ、入札制度が導入されたのに対して、バイオマス発電の買取価格が据え置かれた追い風もあって、バイオマス発電所のプロジェクトは、新規案件が好調となっている。しかし、2017年10月に固定価格買取制度施行後、初めて買取価格は1キロワット時当たり21円に引き下げられ、2018年度から大規模な案件について入札制が導入された。 バイオマス発電は、平均稼働率が80%程度と、石炭火力発電、原子力発電と並ぶベースロード電源として期待され、林業、運輸業をはじめとした地域経済の活性化、雇用の創出につながることが期待されているものの、2022年に入って、バイオマスは、必ずしもライフ・サイクルで見て、地球環境に優しくないという見方も環境保護団体から生まれている。1木質ペレット、パームヤシ殻 (PKS) を国内、海外から、安価かつ長期・安定的に調達することが難しい。さらに、2バイオマス発電プロジェクトの過半は、海外からの木質ペレット、PKS、パーム油の輸入に依存し、エネルギー自給率の向上につながらないうえに、3米国、アジアからの木質ペレット価格も、英国をはじめとした、世界的な石炭火力発電からバイオマス発電への切り替えにより、燃料争奪戦によって、上昇している。カナダ等の森林資源の破壊も無視できない。また、パーム油生産のために、熱帯雨林の伐採、食糧価格の高騰という弊害も顕在化している。 しかし、2030年度の電源構成において、バイオマス発電が、電源全体の5%を担い、石炭と混焼することによって、既存の石炭火力発電が排出する炭酸ガスの削減にとっても効果がある。国内の間伐材の活用、育成の早い木材の植林による地方経済の活性化と雇用の創出、廃食用油、藻から生成されるバイオ・ジェット燃料の量産による通常の航空機活用の炭酸ガス排出削減等、さらなる普及が求められている。日本企業にとっても、高齢化と人手不足に直面する国内林業の再生、地産地消エネルギーの創出、海外におけるバイオマス発電事業の展開、燃料の安定調達、発電設備の大型化による発電コストの低下等、さらなる飛躍が期待されている。日本の三井物産、住友商事、伊藤忠、丸紅をはじめとした総合商社、住友林業等も、海外からの木質ペレット等の安定調達ビジネス、国産木材調達ビジネスに乗り出し、新電力等の新規参入企業も、海外からのバイオ燃料の独自調達を開始している。バイオマスを取り巻く最新動向と今後の事業のビジネス・チャンスについて、資源エネルギーの第一人者が分かりやすく解説する。
- バイオマス発電の最新動向と買取価格引き下げ
- 2030年度の電源構成
- 資源エネルギーの立場からのバイオマスとは何か
- 持続可能性
- バイオマス発電とは何か
- 地域的な偏在が少ない
- バイオマス発電のメリット
- カーボン・ニュートラル、老朽化石炭火力
- バイオマス発電のデメリット
- 資源の収集・輸送コスト・燃料費変動リスク
- 木質ペレットの国内調達の動向
- 国産木材における供給量と価格動向
- 海外からの木質ペレット、パームヤシ殻の輸入動向と今後の価格見通し
- バイオマス発電の技術革新と発電コストの低減
- 石炭火力発電の低炭素化
- 日本におけるバイオマス発電の将来的な市場規模
- 今後も期待される導入
- 世界におけるバイオマス発電の市場規模
- 石炭火力発電からの切り替え
- バイオ・ジェット燃料、バイオ・エタノール、バイオ・ディーゼルの今後
- 産業廃棄物によるバイオ燃料生産の今後
- SAFの導入加速
- 都市廃棄物を利用したゴミ発電の今後の可能性
- 日本企業による優位性
- 日本企業によるバイオマス発電の今後の事業機会
- 総合商社と電力企業
- バイオマス発電事業の留意点
- 国産材、海外木質ペレットの安定供給
- ライフ・サイクルで見て、バイオマスは炭酸ガス排出削減につながるのか
- 量的、コスト的に見たバイオマスの経済性評価
- コスト低減の可能性
- 日本企業にとっての最適な経営戦略と事業機会
受講料
- 1名様: 41,000円(税別) / 45,100円(税込)
- 複数名: 20,500円(税別) / 22,550円(税込)
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- Eメール案内を希望する方
- 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 36,000円(税別) / 39,600円(税込)
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- 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 60,000円(税別) / 66,000円(税込)
- 4名様でお申し込みの場合 : 4名で 78,000円(税別) / 85,800円(税込)
- 5名様でお申し込みの場合 : 5名で 96,000円(税別) / 105,600円(税込)
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- 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 41,000円(税別) / 45,100円(税込)
- 2名様でお申し込みの場合 : 2名で 82,000円(税別) / 90,200円(税込)
- 3名様でお申し込みの場合 : 3名で 123,000円(税別) / 135,300円(税込)
- 4名様でお申し込みの場合 : 4名で 164,000円(税別) / 180,400円(税込)
- 5名様でお申し込みの場合 : 5名で 205,000円(税別) / 225,500円(税込)
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