本講座では、SiC/GaNパワーデバイスを広く市場に普及するためのポイントは何かを主題に解説する。COVID-19前の半導体市況は、WSTS世界半導体市場予測によれば2020年は対前年比約6%増と、2018年から続いていた低迷から脱して市況が上向きつつあった。そのけん引役は、5Gの商用化ならびに自動車の電動化である。4Gから5Gへの進展により、データ通信速度が高速化し扱うデータ量も増加するとなるとデータセンタ内サーバ用電源の需要が増大し、そこにパワー半導体の活躍の場が生まれる。また世界各国で自動車電動化 (xEV) が大きく進展しているおり、世界全体でEVやPHV開発が本格化し始めた。サーバ用電源やEV,PHVの性能を決める基幹部品であるパワーデバイスでは、新材料パワーデバイスの普及が大いに期待されている。しかし現状では、性能、信頼性、さらには価格の面で市場の要求に十分応えられていない。
本セミナーでは、SiC/GaNパワーデバイスの今後について、強力なライバルであるシリコンデバイスの最新動向を見据えながら、わかりやすく解説したい。
- パワーエレクトロニクスとは?
- パワエレ&パワーデバイスの仕事
- パワーデバイスの種類と基本構造
- パワーデバイスの適用分野
- 高周波動作のメリットは
- パワーデバイス開発のポイントは何か
- 最新シリコンパワーデバイスの進展と課題
- MOSFET・IGBT開発のポイント
- 特性向上への挑戦
- MOSFET・IGBT特性改善を支える技術
- 最新のMOSFET・IGBT技術:まだまだ特性改善が進むシリコンデバイス
- 新構造IGBT:逆導通IGBT (RC-IGBT) の開発
- SiCパワーデバイスの現状と課題
- ワイドバンドギャップ半導体とは?
- SiCのSiに対する利点
- SiC-MOSFETプロセス
- SiCデバイス普及拡大のポイント
- SiC-MOSFET特性改善・信頼性向上のポイント
- 最新SiC-MOSFET技術
- GaNパワーデバイスの現状と課題
- GaNデバイス構造は”横型GaN on Si”が主流。なぜGaN on GaNではないのか?
- GaN-HEMTの特徴と課題
- GaN-HEMTのノーマリ-オフ化
- GaNパワーデバイスの強み、そして弱みはなにか
- 縦型GaNデバイスの最新動向
- 高温対応実装技術
- 高温動作ができると何がいいのか
- SiC-MOSFETモジュール用パッケージ
- ますます重要度を増す
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