状態推定アルゴリズム パーティクルフィルタの基礎・応用・実装

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時々刻々と変化するシーン中の動く対象物を追跡する課題に対して、効果的な解を与える「パーティクルフィルタ」について、その基礎・方法論から応用、プログラム実装までを網羅した講義内容である。  確率・統計、ベイズ推定を出発点として、問題設定である「状態空間モデル」の定式化、その解を求める「状態推定」課題の明確化、状態推定の数式としての解 (形式的な解) を理解する。これらの理論的な事実に基づいた方法論として、具体的な状態推定のアルゴリズム群を俯瞰する。カルマンフィルタに代表される解析的なフィルタ、パーティクルフィルタをはじめとする各種の近似フィルタ、および、更に発展的な方法について学ぶ。  併せて、過去の時刻の推定である「平滑化」や、状態空間モデルに含まれる固定パラメータの推定についても概説する。関連した話題として、変分推論 (変分ベイズ) についても触れる。更に発展的な課題として、複数対象の同時推定についても概観する。  これらの理論および方法論を活用した応用として、複数分野の具体的な事例について概説する。プログラミングの実装例についても簡単に紹介する。

  1. 状態空間モデルと状態推定
    1. 確率論と統計学
    2. 最尤推定、ベイズ推定・逐次ベイズ推定
    3. 状態空間モデル
      • マルコフ性
      • 条件付き独立観測
    4. 状態推定とその形式的解
      • 濾波
      • 予測
      • 平滑化
  2. 状態推定のアルゴリズム
    1. 解析的フィルタ ~ カルマンフィルタ
    2. 近似フィルタ ~ パーティクルフィルタほか
    3. 発展的な方法 ~ 逐次モンテカルロフィルタ
    4. 平滑化と固定パラメータ推定 ~ 変分推論ほか
    5. 複数対象の同時推定 ~ ランダム有限集合
  3. 応用事例の解説
    1. 簡単なモデルでの原理確認
      • トレンド・非線形モデル
    2. 時系列解析
      • 非定常モデル
      • 成分分解モデル ほか
    3. ターゲット追跡
      • レーダー観測下の移動対象追跡
    4. Visual Tracking:動画像追跡~CONDENSATIONほか
    5. 複数異種センサの情報融合~尤度算出モデル
    6. 移動体の自己位置推定と地図学習~SLAM問題
    7. 複数対象の同時追跡~SMC – PHDフィルタほか
  4. プログラミング実装
    1. C/C++実装
    2. Python 実装

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