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ICH Q7・Q11および局方/改正GMP省令が要求する原薬の開発、製造、品質管理の徹底理解と指摘事例 (2022年6月8日から10営業日間)

 医薬品原薬製造の最も基本となる、ICH Q7 原薬GMPガイドラインは、日米欧3極医薬品規制会議 (ICH) において、各薬事規制当局と製薬業界側との間による長い協議を経て合意に至った。他方ICH Q11は、原薬の開発と製造過程において製法や生産物の『複雑さ』を考慮した、原薬の設計・開発・製造を理解し、原薬を開発・製造するための国際整合化された指針である。またこれらICH Q7及びQ11と共に、Q8 – 10、Q12ガイドラインは、原薬GMPを網羅的かつ深く実践する上での規範をなす有用なガイドラインである。  原薬の製造管理、品質管理における押さえるべきポイントを、ICH Q7、ICH Q7 EMA Q&A とPIC/S GMP、FDA Q7 Revises Edition、APIC GMPs for API、原薬の不純物管理としてのICH Q3 A、Q3C、Q3Dの日局取込み、原薬のデータインテグリティ (DI) 、原薬バリデーション、3極GMP査察トレンド、及び品質ライフサイクル及びリスクマネジメントなど、2021年8月1日施行の改正GMP省令を踏まえ、GMP指摘事例を交えながら分かり易く解説する。

  1. GMP (Good Manufacturing Practice) 及びGMP3原則
  2. ICH Q7 原薬GMPガイドライン及び医薬品のグローバル化
  3. 2021年8月GMP省令改正 (1~7) と原薬GMP:
    1. ICH Q10ガイドラインの導入とPQS (医薬品品質システム) の運用
    2. GMP施行通知の追加項目の導入
    3. 品質保証 (QA) 部署の設置
    4. 承認書遵守の徹底
    5. 製造販売と製造業者との連携
    6. 交叉汚染防止 (設備共用の禁止) 規定
    7. DI (データインテグリティ)
      • 「原薬たる医薬品」 (GMP省令改正) とは
      • GMP適合性調査申請の取扱いについて (原薬)
  4. ICH Q7の基本理解 (GMP全体が理解できる)
    1. はじめに
      • ICH Q7原薬GMPガイドライン (医薬品GMPと原薬GMP)
      • FDA Q7 Revises Edition (2016年) 、及びAPIC GMPs for (2020年)
      • 出発物質とは
    2. 品質マネジメント
      • 製造部門と品質部門の役割、製品品質照査
    3. 従業員
      • 従業員の責任
      • GMPの教育訓練
    4. 構造及び設備
      • 原薬の交叉汚染防止の為のハード対応の重要性
    5. 工程装置とCSV
    6. 文書化および記録
    7. 原材料等の管理
    8. 製造及び工程内管理
    9. 原薬・中間体の包装及び識別表示
    10. 保管及び出荷
    11. 試験室管理 (OOS/OOTへの対応) 、参考品・保管品及びリテスト日
    12. バリデーション
    13. 変更管理
    14. 中間体、原薬等の不合格及び再使用
    15. 苦情及び回収
    16. 受託製造業者 (試験機関を含む)
    17. 代理店、仲介業者、貿易業者、流通業者、再包装業者及び再表示業者及びGDP
    18. 細胞培養・発酵により生産する原薬
    19. 臨床試験に使用する原薬
    20. 用語集
  5. ICH Q11の適用
    1. 医薬品供給のグローバル化と国際整合について
    2. Q8,9,10及びQ11の国内実施状況
    3. Q11の適用範囲、製造工程開発、出発物資及び生物起源原材料の選定
    4. 管理戦略、CTDによる情報提出、CQAの構築
    5. 原薬ライフサイクルマネジメントとICH Q12の実践活用 (ECと変更カテゴリー)
  6. PIC/S GMPとICH Q7について (EMA Q&A)
    • PIC/Sトレーニング及びICH Q8~11との整合性の確保
  7. 原薬GMP最近の品質トピックと不純物に関する日局への取り込み
    1. 原薬に関するデータインテグリティ (DI)
    2. 治験用原薬を含む原薬工程のプロセスバリデーション、洗浄バリデーション
    3. 最近の3極原薬製造所査察トレンドとGMP指摘事例
      • FDA
      • PIC/S
      • 国内当局
    4. ICH Q11、Q&A及びQ12
    5. 原薬・中間体の原料調達、及びそれらの供給者管理とGMP監査のポイント
    6. ICH Q3A、Q3C、Q3D、M7の日局への取込みと今後の動向
  8. ICH Q9品質リスクマネジメントレビュー (原薬製造所での実施例)
  9. まとめ
    • 原薬製造所のQuality Cultureの醸成

局方/GMPにおける不純物管理と出発物質/変更管理対応 (2022年7月7日から10営業日間)

 医薬品中の不純物については、有機不純物、無機不純物、残留溶媒から成る不純物を科学的及び安全性の面から管理することになる。そのため先ず基本となるICH Q3A、Bの原薬、製剤中の不純物評価と管理方法、及び日局17のICH Q3Cを各ガイドラインに沿って説明する。原薬中の不純物については、これら不純物質や残留溶媒だけでなく、出発物質や製造方法の変更 (合成ルート、試薬・副原料、工程条件等) がある場合には、2021年6月に日局18に取込まれた「元素不純物ガイドライン」 (ICH Q3D) 、そして「変異原性不純物ガイドライン」 (ICH M7) の中に規定された毒性の強い不純物評価が管理対象となる。これら4つの主要不純物ガイドライン相互の関連と品質管理を、不純物混入防止のリスク管理を中心として分かり易く解説する。  また最近不純物の適合性証明書申請 (CEP) において、欧州医薬品品質理事会 (EDQM) の審査官から問題提起があったが、医薬品中の不純物の評価・管理方法、及びCTD記載に係わる留意点、日局18に取り込まれた最近のICH Q3D規制動向、そして世界的なラニチジンによる発癌性の問題などを紹介する。局方/ICHにおける不純物管理と出発物質設定と選定の妥当性、そしてCQA・CPP設定の押さえるべきポイントにつきICH Q11の管理戦略を踏まえ説明する。

  1. 医薬品原薬の不純物に関するガイドライン
    1. 原薬の不純物ガイドラインについて
    2. 不純物の分類
    3. 不純物の根拠となるデータの記載
      • 有機不純物
      • 無機不純物
      • 残留溶媒
    4. 分析法
    5. ロット中の不純物の報告
    6. 規格に設定すべき不純物
    7. 不純物の安全性の確認
      • 閾値、構造決定・安全性確認と報告、及びフローチャート
    8. 原薬の不純物プロファイルの同等性評価とは (開発段階~商業生産段階)
    9. BACPACIに示された不純物管理について
    10. 変更管理時の原薬の不純物プロファイル評価項目とは
    11. グラクソ・スミスクライン社のザンタック (ラニチジン製剤) 原薬から発がん性物質N-ニトロソジメチルアミン (NDMA) の検出
  2. 医薬品の残留溶媒ガイドラインについて
    1. 残留溶媒ガイドラインについて
    2. ガイドラインの適用範囲
    3. 一般原則:クラス1、2、3の溶媒
    4. 残留溶媒の限度値
    5. ICH Q3CR、Q3C (R6) について
    6. 第十七改正日本薬局方 (日局17) 、原薬中のクラス別の残留溶媒管理について
  3. 日局17の医薬品残留溶媒の管理について (2015年11月厚労省通知)
    1. 残留溶媒の管理について
    2. 一般的な留意事項
    3. 残留溶媒管理に関する基本的な考え方:クラス1、2、3溶媒夫々と濃度限度
    4. 残留溶媒Q&Aについて
  4. 医薬品の元素不純物ガイドラインについて (ICH Q3D)
    1. ICH Q3D (金属不純物) の規制の動向
    2. 元素不純物の安全性評価、元素の分類
    3. 元素不純物のリスク評価とリスク低減 (元素不純物の管理とリスク低減)
    4. PDE 値から濃度限度値の換算、分析方法
    5. ライフサイクルマネジメント
    6. 最近の金属不純物の分析技術
    7. 日本薬局方へのICH Q3Dの取込み
      • 第十八改正日本薬局方と最近の日本薬局方関連の動向について
      • ICH Q3Dの取込みについて
      • 第十八改正日本薬局方の「元素不純物」試験の概要
  5. 潜在的発がんリスクを低減するための医薬品中DNA反応性 (変異原性) 不純物の評価及び管理ガイドラインについて (ICH M7)
    1. ガイドラインの適用範囲、一般原則、ICH Q3Aとの関係
    2. 市販製品に対する検討事項
    3. 原薬及び製剤中の不純物に関する評価
    4. ハザード評価の要件とは
    5. リスクの特性解析 (リスク低減の方法)
    6. 管理戦略
    7. ドキュメンテーション (臨床開発段階~承認申請)
    8. 規制当局への申請方法とCTD記載時の留意点
      1. 「2.3.S.3.2不純物」への記載例
      2. サクラミル原薬Sモックについて
      3. 変異原性不純物の管理戦略及び規格の設定及び妥当性等
  6. 不純物の適合性証明書申請 (CEP) における問題点と対応
  7. 不純物ガイドライン相互の関連と出発物質の選定
  8. ICH Q11 における原薬出発物質の選定/妥当性/CQA・CPP設定
    1. ICH-Q11原薬の開発と製造ガイドライン (1~6) の解説
    2. 初めに
    3. 適用範囲
    4. 製造工程の開発の経緯
      • QRM
      • QTPP
      • CQA
    5. 製造方法及びプロセズコントロール
    6. 出発物質及び生物起源原材料の選定
    7. 管理戦略
    8. QbDアプローチと変更管理
    9. プロセス・バリデーション/プロセス評価
    10. CTD様式での製造工程開発情報及び関連情報の提出
    11. ライフサイクルマネジメント
  9. まとめ

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