酸化物イオン伝導体の合成と探索の効率化

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本セミナーでは、酸化物イオン伝導体について取り上げ、イオン伝導度がより高い材料と構造を見つけるコツ、分析手法について解説いたします。

日時

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プログラム

第1部 高速酸化物イオン・プロトン伝導体の探索、輸送および構造特性と伝導メカニズム

(2022年5月12日 10:30〜12:00)

 カーボンニュートラルの時代を牽引すると期待されるエネルギー変換・貯蔵材料として高い酸化物イオン伝導度や高いプロトン伝導度を示す安定な新型材料が渇望されています。私共は独自の材料設計指針で新物質や新材料を探索し、数多くの優れた新型材料を発見してきました。  本講演では、その開発思想、開発事例を解説します。企業および大学の研究者および技術者が研究や開発を進めるうえでヒントになれば幸いです。

  1. イオン伝導体とは?
  2. 新しい構造型のイオン伝導体探索の重要性
  3. ペロブスカイトの構造の分類とO2 – 拡散経路
  4. モジュラーペロブスカイトの新型酸化物イオン伝導体とプロトン伝導体の探索と構造物性
  5. 新しいモジュラー構造の探索
  6. (110) 層状ペロブスカイトのプロトン伝導体設計
  7. 新型酸化物イオン伝導体の評価と設計 結合原子価法によるスクリーニングとイオン拡散経路の研究
  8. CsBi2Ti2NbO10?δの高酸化物イオン伝導度
  9. CsBi2Ti2NbO10?δの構造とO2 – 伝導機構
  10. 酸塩化物で初のO2 – イオン伝導体Ruddlesden – Popper (RP) 相Ba3Y2O5Cl2, Sr3Sc2O5Cl2, Sr2ScO3Clの発見
  11. 六方ペロブスカイト関連酸化物の新型酸化物イオン伝導体とプロトン伝導体の探索と構造物性
  12. なぜ六方ペロブスカイト関連酸化物の酸化物イオン・プロトン伝導体なのか?
  13. Ba7Nb4MoO20系高酸化物イオン伝導体の発見と特許出願
  14. なぜBa7Nb4MoO20とBa7Nb3.9Mo1.1O20.05 か?
  15. Ba7Nb3.9Mo1.1O20.05 の酸化物イオン伝導の証拠
  16. Ba7Nb3.9Mo1.1O20.05 の高いO2 – 伝導度
  17. Ba7Nb3.9Mo1.1O20.05 の構造とO2 – 伝導機構
  18. 高酸化物イオン伝導体Ba7Ta3.7Mo1.3O20.15の発見
  19. 本質的な酸素欠損層による化学置換が不要な新型プロトン伝導体のデザイン
  20. 中性子回折による構造解析
  21. 本質的な酸素空孔を含む新酸化物イオン – プロトン伝導体BaY1/3Ga2/3O2.5の発
  22. 本講演の結論と今後の展望

第2部 酸化物結晶の欠陥構造解析の基礎と酸化物イオン伝導体への応用

(2022年5月12日 13:00〜14:30)

 無機結晶におけるイオン伝導性は、欠陥構造と密接に関係していることが知られている。本講演では欠陥構造を調べる手法として、全散乱測定により得られる2体分布関数に着目し、その原理を説明する。また、その解析方法として逆モンテカルロモデリングを紹介し、イオン伝導性結晶に適用した事例を述べる。

  1. 結晶の欠陥構造解析の原理
    1. 欠陥構造と機能
    2. 全散乱測定と2体分布関数 (PDF)
    3. 逆モンテカルロ (RMC) モデリング
  2. イオン伝導性結晶の欠陥構造解析の実例

第3部 酸化物イオン伝導体の探索とイオン伝導構造の解析手法

~ 灰重石型の酸化物イオン伝導体を中心に ~

(2022年5月12日 14:40〜16:10)

 固体酸化物形燃料電池 (SOFC) の電解質として、酸化物イオン伝導体が注目されている。本講演では、灰重石型構造を持つ酸化物イオン伝導体のドーパント、欠陥構造 がイオン伝導に与える影響を調べるため、Rietveld 解析およびMEM 解析を実施し、 伝導機構の相違や評価事例を解説することで、新しいタイプの酸化物イオン伝導体を探索するため戦略を考察する。

  1. はじめに
  2. 灰重石型構造について
  3. 実験手法
  4. 結果と考察

受講料

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