インクジェットインクの特徴と設計、その応用

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本セミナーでは、インクジェットインクについて取り上げ、湿潤分散剤、表面調整剤、消泡剤など添加剤の最適処方をについて詳解いたします。
また、密着性が悪い、目詰まりが起きるなど、インクジェットに関連するトラブルの原因と対策について網羅的に解説いたします。

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プログラム

第1部 インクジェット用添加剤、界面技術の基本を押さえた選び方と使い方

(2022年5月18日 10:30〜12:10)

 インクジェットを支える基本技術のうち、粒子の分散安定化の基本的な考え方、表面張力にかかわる現象とその制御について平易に解説する。そののち、各種インクジェットでの課題と、添加剤による解決のアプローチを述べる。主に粘性制御や表面張力の制御を行う湿潤分散剤、表面調整剤、消泡剤、レオロジーコントロール剤の構造と使い方について、各種実験例を交えて紹介する。

  1. インク・コーティング液設計の基本的な考え方
    1. 粒子・顔料の分散安定化
      1. 粒子表面と吸着性
      2. 分散安定化のメカニズム
    2. 塗布性に影響を与える要因
      1. レオロジー特性の制御
      2. 表面張力の制御と濡れ
  2. インクジェットの課題と添加剤によるアプローチ
    1. 粒子の凝集を抑制する湿潤分散剤
      1. 湿潤分散剤の構造と特徴
      2. 構造制御された湿潤分散剤の利点
      3. アプリケーション (水系・溶剤系・UV系) ごとの適用例
    2. 表面調整剤による塗布性
      1. 有機変性ポリシロキサン系とアクリル系表面調整剤
      2. マクロマー技術を用いた表面調整剤の利点
      3. アプリケーション (水系・溶剤系・UV系) ごとの適用例
    3. 消泡剤・脱泡剤による欠陥の防止
      1. 消泡剤の主な構造と特徴
      2. 副作用を抑えて効果を最大限引き出す添加方法
    4. レオロジーコントロール剤
      • レオロジーコントロール剤の種類と選定方法

第2部 水性インクジェット用インクの設計と吐出安定性、凝集抑制

(2022年5月18日 13:00〜14:40)

 記録技術分野の設計者、担当者に、水性インクジェットインク技術の概要を把握してもらう。

  1. インクジェットインク技術の現状
    1. 技術の変遷
    2. 特許状況
  2. 水性インクジェット用インクの設計
    1. システム設計
      • ヘッド
      • インク
      • プロセス
    2. インク構成材料概要
      • 色材
      • 溶剤
      • 添加剤
    3. 要求性能概要とその対応
      • 画質
      • 画像堅牢性
      • 吐出
      • 信頼性
    4. 管理項目
      • 物性
      • 不純物
  3. 吐出安定性について
    1. 周波数応答性の確保、サテライトの抑制
    2. 間欠吐出性の向上
    3. サーマルジェット方式への対応
  4. 凝集抑制について
    1. 目詰まり防止
    2. 保存安定性の確保
  5. 水性インクジェットインクの設計事例 (考え方)
    1. 普通紙 (コピー紙) 対応インク (超浸透インクと上乗せインク)
    2. 塗工印刷紙 (オフセット印刷紙) 対応インク (ラテックスインク)
    3. 軟包装フィルム対応インク

第3部 UV硬化型インクの設計 – 硬化性および密着性の制御 -

(2022年5月18日 14:50〜16:30)

 近年、サイネージから商業印刷、工業印刷等さまざまな用途に紫外線硬化型インク (UVインク) が活用されています。本講座ではUVインクの原理、特徴、応用範囲について解説します。

  1. UVインクとは (なぜUVインクが必要か?)
    1. インクジェットヘッドの分類
    2. インクジェットインクの定義
    3. なぜUVインクが必要か?
  2. UVインクの化学
    1. UV光とは?
    2. 光重合反応とは?
  3. UVインクの構成と処方設計
    1. UVインクジェットインクの構成
    2. 処方の設計:粘度、表面張力、安全性
  4. 硬化性の制御
    1. 光量の制御
    2. 重合阻害の制御
  5. 密着性の制御
    1. 内部応力の制御
  6. 最近の研究開発事例から
  7. まとめ

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