晶析プロセスの機構、装置と操作条件、スケールアップ、トラブル対策

再開催を依頼する / 関連するセミナー・出版物を探す
オンライン 開催

本セミナーでは、晶析技術について基礎から解説し、バッチ晶析と連続晶析での装置条件、閉塞などの予測されるトラブルの予防法と対応法について解説いたします。

日時

開催予定

プログラム

第1部 晶析技術の基礎知識、有機化合物の晶析メカニズム

(2022年5月17日 10:30〜12:30)

 結晶製造は、経験と試行錯誤を基本に行われてきた。即ち、原因としての晶析操作と結果としての製品結晶の間で善し悪しが判断され、最適操作が決められてきた。しかし、晶析操作の影響は先ず溶液の構造に現れる。その溶液から結晶核が形成される。結晶核形成が結晶多形や結晶粒子径分布などの重要な結晶特性を左右する。すなわち、溶液の構造が出現する結晶の特性に繋がるのである。従って、制御すべきは溶液の構造である。  ここでは、溶液の構造に注目した結晶核形成と晶析操作について述べる。

  1. 代表的な結晶特性と晶析操作
    1. 粒子径分布、多形、結晶形状など
    2. 冷却、貧溶媒添加、中和などの晶析操作
  2. 晶析と溶液構造
    1. 溶液中では溶質は会合している
    2. 析出する結晶多形は核形成までに決まっている
    3. 結晶特性の制御は溶液構造の制御から
  3. 結晶核形成
    1. 1次核形成のメカニズム
    2. 2次核形成のメカニズム
  4. 粒子径分布
    1. 準安定領域は重要か?
    2. 微結晶溶解法による大結晶の製造
    3. 溶液構造を考えた微結晶の製造
    4. オイル化と粒子径分布制御
  5. 結晶形状
    1. 結晶形状と結晶成長速度
    2. 結晶形状を変える因子
  6. 結晶多形
    1. 溶液構造と多形制御
    2. 多形制御には速度論的理解が重要
    3. 多形制御と不純物
    4. 多形制御の考え方
  7. オイル化晶析
    1. オイル化とは何か?
    2. オイル化の回避
    3. オイル化の積極的利用

第2部 各種晶析プロセス (冷却、濃縮、反応など) の特徴と装置形式選定

(2022年5月17日 13:30〜14:50)

 晶析方式には冷却、濃縮、反応、貧溶媒などいくつかの方式があり、それぞれどのような原理で晶析操作が行われるか、その特徴がどんなものかを説明します。そしてこれらの方式に適した装置をどのように選択すればよいかなどについて解説します。

  1. 各種晶析プロセスの特徴 ~ 晶析方法とその特徴 ~
    1. 冷却晶析溶媒の有無
      • 溶媒晶析
      • 融液晶析
    2. 濃縮晶析過飽和を作る方法の違い
      • 冷却
      • 濃縮
      • 貧溶媒
      • 反応
    3. 反応晶析操作方法の違い
      • バッチ
      • 連続
    4. 貧溶媒、塩析晶析
  2. 晶析装置と晶析方式
    1. 撹拌槽型
    2. 強制循環型
    3. オスロ型
    4. ドラフトチューブ型
    5. カランドリア型
    6. 掻取型
    7. 静止・付着型
    8. 融液 (メルト) 晶析精製装置
    9. 渦流型 (微小結晶晶析装置)

第3部 晶析プロセスのスケールアップ、トラブル対策

(2022年5月17日 15:00〜16:30)

 晶析装置のスケールアップの手法について、バッチ晶析の場合と連続晶析の場合に分けてそれぞれのポイントを解説します。また晶析装置におけるトラブル事例とその対策、特に製品結晶の品質改善のヒントについて解説します。

  1. 晶析装置のスケールアップ
    1. バッチ晶析の場合
    2. 連続晶析の場合
  2. 晶析装置におけるトラブルとその対策
    1. スケーリング
    2. 堆積・閉塞
    3. 結晶品質
      • 粒径
      • 粒度分布
      • 純度
    4. 固液分離操作への影響
    5. 晶析操作における撹拌・混合の重要性

受講料

複数名同時受講割引について

アカデミック割引

日本国内に所在しており、以下に該当する方は、アカデミック割引が適用いただけます。

ライブ配信セミナーについて