第1部 バイオ医薬品の安定性評価に関する規制要件と対応
(2022年5月18日 10:30〜12:00)
バイオテクノロジーの発展とともに誕生したバイオ医薬品は、これまで治療が困難であった病気に対しても優れた効果を発揮し、医薬品市場に占めるシェアは、2024年には従来型の医薬品 (低分子医薬品) を上回るとの予測もある。こうしたバイオ医薬品であるが、その品質特性から製造・品質管理には、低分子医薬品とは異なる視点からの対応が求められており、そのための各種ガイドラインが発出されている。
本セミナーでは、バイオ医薬品の安定性に焦点を当て、バイオ医薬品開発に係るガイドライン、そして品質・安定性の担保について、開発からGMP下での製造にわたるまでの取り組みを紹介する。特に、開発段階に応じた、規格設定、試験法バリデーション、標準物質にどう対応するかについても、演者の経験を中心に紹介する。
- バイオ医薬品の品質 – 低分子医薬品との違いに焦点を当て -
- バイオ医薬品特有の品質とは何か
- バイオ医薬品開発プロセスの特徴と関連規制
- バイオシミラー開発と品質管理 – その課題と留意点 -
- バイオ医薬品の安定性をどう担保するか – QbDに基づく開発とは -
- リスクとQbDに基づくバイオ医薬品開発
- ICH Q11ガイドラインを中心に -
- 製剤の安定性をどう評価するか – ICH Q1ガイドラインを中心に -
- バイオ医薬品の安定性評価ための規格・不純物管理・試験法・標準物質
- 開発段階に応じた品質、安定性、そしてバリデーション
- バイオ医薬品製造における安定性保証への取り組み
- GMPの視点から見たバイオ医薬品の安定性 – ホールドタイム他 -
- バイオ医薬品原材料供給業者管理のポイント -
- バイオ医薬品の品質とライフサイクルマネジメント
- まとめ – バイオ医薬品の市場と将来展望
第2部 加速試験によるバイオ医薬品の安定性評価と有効期間設定
(2022年5月18日 12:45〜14:45)
バイオ医薬品などの安定性に関する情報は、医薬品の品質を保証するために様々な場面で活用され、目的に合わせた種々の安定性試験が実施されている。医薬品の品質を保証するためには、使用条件 (保存温度、使用期限など) を設定するための安定性情報が必要とされている。そして、安定性情報は、薬物の基礎的安定性の把握と原薬の品質設計、製剤設計、包装設計を通して、開発、生産、流通などのそれぞれの段階における品質確保と使用期限や貯法の設定に大きな役割を果たしている。
本セミナーでは、バイオ医薬品の安定性に焦点を当て、原薬又は製剤に関する定量的な化学的評価項目 (含量,分解生成物量) は、加速試験による長期保存の有効期間について、直線回帰及などの統計解析を用いて設定することについて、演者の経験を中心に紹介する。
- バイオ医薬品の安定性のカテゴリー
- 様々な場面で実施される安定性試験
- バイオ医薬品の加速試験による安定性評価と有効期間の設定
- 原薬の安定性試験
- 製剤の安定性試験
- 開発段階から承認後の変更までの各ステージにおける安定性評価
- 研究開発段階における安定性評価
- 工業化研究段階における安定性評価
- プロセスバリデーション段階における安定性評価
- 医薬品の製造承認申請安定性試験
- 品質保証・確認のための安定性評価
第3部 バイオ医薬品の凝集体と容器栓システムの評価
(2022年5月18日 15:00〜17:00)
バイオ医薬品は、製造時、輸送時、保管時、投与時に受ける様々なストレスにより、免疫原性を引き起こす可能性のある凝集体が生じる。そのため、液剤のバイオ医薬品の品質管理において、凝集体分析は不可欠である。また、医薬品の凝集体リスクを評価する際には、容器栓システムの適合性を評価することも重要である。
本講演では、バイオ医薬品の凝集メカニズムや凝集体分析の基礎を説明すると共に、凝集体分析の手法や分析例を紹介する。また、容器栓システムの注意点と評価方法についても議論する。
- タンパク質の凝集発生メカニズム
- 凝集体を引き起こす原因
- 凝集体による免疫原性のリスク
- バイオ医薬品における凝集体関連規制情報
- 凝集体の分析方法
- バイオ医薬品の処方
- 添加剤による凝集抑制
- 添加剤の不純物
- 界面活性剤を添加する場合の注意点
- バイオ医薬品の保管容器
- 容器栓システムの適合性評価
- 質疑応答
複数名同時受講割引について
- 2名様以上でお申込みの場合、1名あたり 50,000円(税別) / 55,000円(税込) で受講いただけます。
- 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 55,000円(税別) / 60,500円(税込)
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