第1部 バイオ医薬品連続精製の実用化に向けた現状と課題
(2022年5月16日 10:30〜12:00)
バイオ医薬品の連続生産は、実用化に向けた実証研究が飛躍的に進展し、生産性向上と品質確保に向けた具体的なアプローチが明確なものとなってきた。この講演では、バイオ医薬品製造のダウストリームに焦点をあて、製造戦略やプロセス強化のシナリオから、製造プロセスの統合と強化によって得られる利点と総合的な価値を考察し、品質管理戦略の各要素を導入する上での課題について解説を試みる。
- 抗体医薬品製造のトレンド
- バイオ医薬品連続生産プロセスの導入状況
- 事例紹介
- 製造変革に必要な要素
- 連続クロマトグラフィーによるProtein A キャプチャー工程
- マルチカラムクロマトグラフィー
- 生産性を踏まえたプロセス設計
- アップストリームとの連結における考慮事項
- 連続ポリッシング工程
- フロースルー精製のアプローチ
- 精製COGsとバッファ使用量
- 限外ろ過による生産性強化と連続バッファ交換
- バッファ供給
- ウイルス安全性
- 連続不活化のアプローチ
- ウイルスろ過の連続プロセスへの適用
- ウイルスクリアランスの手法
- プロセス管理戦略の構築
- ロットの定義
- 管理できた状態
- 滞留時間分布
- ダウンストリームのPATと能動制御
- 工程データの収集と可視化
- まとめ
第2部 バイオ医薬品のダウンストリームプロセス開発とバリデーション戦略
(2022年5月16日 13:00〜16:00)
世界的なコロナ禍によるパンデミックに対して特例承認制度により全く新しい製法によるmRNAワクチンが承認され感染予防対策が始まっている。一方、治療に関しても抗体医薬や抗体カクテル療法など幾つかのバイオ医薬品の有用さが認められておりその重要さが注目されている。
バイオ医薬品は抗体医薬を含め目的タンパク質遺伝子の宿主細胞への導入から細胞培養、精製、製剤化と非常に複雑な工程を経て製造される。そのため製造プロセスの開発及び製造管理は非常に重要であり、厳密な品質管理とプロセスバリデーションが求められる。ここではGMPの改正に伴い導入されたバイオ医薬品製造プロセス開発の新たな考え方とダウンストリーム構築において実施すべき管理の考え方などを紹介する。
即ち、新たなGMP規則に従ったリスク管理とバイオ医薬品製造において求められている規制概要とバイデーション要件を紹介し、バイオ医薬品の精製工程で用いられるクロマトグラフィーシステム及びカラムを始めとした分離機材の適格性評価方法などを紹介する。また、バイオ医薬品製造に用いる精製法のプロセス開発戦略とその至適化手順を紹介し、最後に製造工程における精製法のバリデーションに求められるプロセスパラメータの管理法と設備装置等のメンテナンス法を紹介する。
- バイオ医薬品のダウンストリームプロセス開発とGMP
- バイオ医薬品製造におけるGMP管理と品質保証
- PIC/S GMPと品質管理のパラダイムシフト
- バイオ医薬品製造のためのバリデーション戦略
- バイオ医薬品医薬品のプロセス開発とバリデーションプラン
- バイオ医薬品製造に用いる原材料と分析法の適格性
- 分析法の種類
- 原材料の適格性
- バイオ医薬品の試験と工程内試験
- バイオ医薬品製造クロマトグラフィーシステム&カラムの適格性
- 設備・装置の適格性検証と責任範囲
- バイオ医薬品精製システムの適格性
- バイオ医薬品精製カラムの適格性
- クロマトグラフィープロセスのバリデーション
- クロマトグラフィー工程の至適化とバリデーション
- クロマトグラフィー工程のプロセスバリデーション
- クロマトグラフィー工程におけるプロセスバリデーションの手法
- 従来のプロセスバリデーションと新しいプロセスバリデーションの違い
- クロマトグラフィー工程のプロセス設計
- クロマトグラフィー工程の適格性検証
- クロマトグラフィー工程の継続的なベリフィケーション
- バイオ医薬品製造の特殊性とメンテナンス
- バイオ医薬品製造の特殊性と不純物クリアランス
- バイオ医薬品製造における周辺設備のメンテナンスと洗浄バリデーション
複数名同時受講割引について
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