開発・品質管理部門で賞味期限を設定するためには、科学的根拠とその妥当性が重要となる。実際には食品の劣化を速める加速試験が用いられるが、この加速試験の結果を解析するためにアレニウス式を利用することで、科学的な根拠と妥当性を担保する方法を紹介する。
本来、アレニウス式は反応速度論として反応速度の温度依存性を表した式であり、反応工学では広く知られて利用されている数式である。この活用方法を実際の商品のデータを用いて演習形式で説明するとともに、様々な食品成分指標でのアレニウス式の適用性を紹介する。さらに、アレニウス式での反応速度が、商品設計にどのような影響を与えているのか、またアレニウス式が適用できない場合とその理由についても解説する。
- 賞味期限設定の導入の背景
- 賞味期限の設定前に確認しておく6つのポイント
- 何を指標に賞味期限設定するか
- 指標をどのように数値化するか
- 品質の許容基準をどのように設定するか
- どの保存条件で賞味期限設定するか
- 賞味期限をいかに短期間で設定するか
- 安全係数をどのように加えるか
- 6つのポイントのヒントとなるガイドライン (国、業界団体)
- 厚生労働省・農林水産省からのガイドライン
- 業界団体等のガイドライン
- ガイドラインからの指標のヒント
- 許容基準の違い
- 賞味期限設定の手順 (加速試験での予測方法)
- 賞味期限設定の手順
- 加速試験の考え方と手順
- 加速試験による予測の考え方
- 反応工学におけるアレニウス式の解説
- 加速試験の拠り所の原則 (アレニウス式)
- 加速試験による賞味期限の推定の考え方
- アレニウス式を用いる場合の考え方
- アレニウス式による加速試験からの期限設定の演習
- 「和風つゆ」にアレニウス式を適用した演習
- 「チリソース」にアレニウス式を適用した演習
- 「和風だし」での指標別にアレニウス式を用いた実例
- 商品設計とアレニウス式での反応速度の変化の実例集
- 配合 (レシピ) と反応速度の例
- 初期品質と反応速度の例
- 加工方法と反応速度の例
- 包装容器と反応速度の例
- 包装資材フィルム構成と反応速度の例
- アレニウス式を適用できない場合の実例
- 品質の劣化反応が一次式で解析できない課題
- 劣化の反応速度と温度の関係が成り立たない課題
- 微生物的な劣化における課題
- 物理的な劣化における課題
- まとめ
複数名同時受講割引について
- 2名様以上でお申込みの場合、1名あたり 45,000円(税別) / 49,500円(税込) で受講いただけます。
- 1名様でお申し込みの場合 : 1名で 50,000円(税別) / 55,000円(税込)
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アカデミック割引
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- 文部科学省、経済産業省が設置した独立行政法人に勤務する研究者。理化学研究所、産業技術総合研究所など
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