第1部 窒化ホウ素の配向制御による低充填量での高熱伝導化
(2022年4月12日 10:30〜12:00)
パワーモジュール機器の小型・高性能化が進むにつれ放熱対策が重要な課題となっている。より高放熱が求められる機器においては、絶縁かつ放熱部材に樹脂に高熱伝導を有する窒化ホウ素 (h-BN) 粒子を充填した樹脂複合材料が用いられる。このh-BN粒子は、鱗片形状をしており、その熱伝導率に異方性を有する。そのためh-BN粒子を充填した樹脂複合材料を用いて放熱経路に沿って効率的に熱を逃がすためには、h-BN粒子の配向を制御する必要がある。
本講演では、樹脂複合材料中でのh-BN粒子の配向とその熱伝導率の関係を明らかにし、パワーモジュール機器に適用した時の効果について紹介する。
- 電子機器の構造と高熱伝導樹脂材料のニーズ – パワーモジュール適用例を中心に -
- 高熱伝導複合材料の基礎と応用
- 樹脂/無機フィラー複合材料の熱伝導率
- モールド型パワーモジュールへの応用
- 複合材料の熱伝導率向上技術
- 高熱伝導フィラー (BN) の高充填化
- 高熱伝導フィラー (BN) の配向制御
- 高熱伝導複合材料の絶縁信頼性評価
- 高熱伝導複合材料のパワーモジュールへの適用に向けて
第2部 窒化物フィラーによる樹脂複合材料の高熱伝導特性と課題
(2022年4月12日 13:00〜14:30)
わずか0.2W/mK程度の絶縁体有機樹脂の熱伝導を向上させるために、高熱伝導セラミックスとの複合化が研究されている。しかし、市販のセラミックス粉末は焼結性を重視して作製されているため、一般的に粉末としての熱伝導は低いものであった。
本研究では、高熱伝導を有する窒化ホウ素 (BN) および窒化ケイ素 (Si3N4) フィラーを化学合成し,エポキシ樹脂に添加することにより作製した高熱伝導ハイブリッド 材料について講演する。
- セラミックス
- 高熱伝導非酸化物セラミックス
- 高熱伝導フィラーの選択
- 代表的な材料の熱伝導度
- 窒化アルミニウム (AlN)
- AIN焼結体の熱伝導度
- AlNセラミックスの熱伝導における粒径の影響
- 窒化ケイ素 (Si3N4)
- Si3N4焼結体の熱伝導度
- Si3N4セラミックスの平均粒径と熱伝導度の関係
- 窒化ケイ素 (Si3N4) 化ホウ素 (BN)
- SiCセラミックスの熱伝導度
- 非酸化物セラミックスの熱伝導度と電気伝導
- 高熱伝導ハイブリッド材料
- Si3N4ナノワイヤー添加エポキシハイブリッド材料
- BN凝集体添加エポキシハイブリッド材料
- 化学合成BN添加エポキシハイブリッド材料
第3部 高熱伝導性窒化アルミニウムフィラーの開発とその特性
(2022年4月12日 14:45〜16:15)
窒化アルミニウムフィラーは、高い熱伝導性と電気絶縁性を併せ持つことから種々の電子デバイスの高放熱・絶縁樹脂材料の放熱フィラーとして市場から期待されている。
近年、電子デバイスの小型化や高密度実装化が進み、その発熱対策は緊急の課題となっている。素子の温度上昇は、特性変化や信頼性の低下を引き起こす要因となるため、素子からの放熱対策は重要である。電子デバイス用部材にはセラミックスや樹脂などの絶縁材料が使用されているが、特に、熱抵抗となりやすい樹脂材料の高熱伝導化のために窒化アルミニウム物フィラーが注目されている。本講演では、窒化アルミニウムフィラーの特徴と最近の技術開発動向について議論する。
- 放熱材料のニーズ
- 社会動向変化と放熱材料
- 放熱材料の動向
- 高熱伝導材料
- 窒化アルミニウムフィラーの特徴
- 窒化アルミニウムの特性
- 窒化アルミニウムの応用展開
- 窒化アルミニウムフィラーの特徴
- 窒化アルミニウムフィラーの開発
- 窒化アルミニウムフィラーの最新動向
- 窒化アルミニウムフィラーの表面処理技術
- 窒化アルミニウムフィラーの表面処理方法
- 表面処理窒化アルミニウムフィラーの特性
- 窒化アルミニウムフィラー/樹脂複合材料
- 窒化アルミニウムフィラー充填樹脂の特性
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