CFRP、CFRTPの界面制御技術とその応用

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プログラム

第1部 高分子コロイド材料を用いたCFRTPの界面強化技術

(2022年4月8日 10:30〜12:00)

 熱可塑性樹脂を母材とする炭素繊維強化プラスチック (CFRTP) の力学物性の向上には、炭素繊維と樹脂界面の接着性と樹脂含浸性の改善が重要である。本講座では炭素繊維表面に高分子コロイド粒子を吸着 (電着) させて、樹脂界面との接着性と樹脂含浸性を改善することができることを様々なコロイド粒子を扱った事例をもとに解説する。  またリサイクルを視野に入れた場合、無機コロイド粒子が効果を発揮することについても紹介する。

  1. 炭素繊維表面に高分子微粒子を集積させる表面修飾技術
  2. CFRTPに用いる母材樹脂との親和性の高い高分子微粒子の調製
  3. CFRTPの目的用途に応じた高分子微粒子の選択
  4. 炭素繊維と母材樹脂の界面接着性の直接測定
  5. 表面修飾した炭素繊維を用いたCFRTPの曲げ物性の直接測定
  6. CFRTPのリサイクルのための炭素繊維表面修飾法

第2部 熱可塑性樹脂と炭素繊維の界面接着性を改善する相溶化剤の開発と適用

(2022年4月8日 13:00〜14:30)

 新規相溶化剤に求められる機能は、強化繊維と母材樹脂との界面接着性の向上はもちろんのこと、母材樹脂への影響も考慮することが重要である。  本講座では、

 バイオマス繊維、炭素繊維、ガラス繊維などの繊維強化複合材料の力学物性は、繊維配向、樹脂含侵率、および繊維と樹脂の界面接着性が大きく関わっているため、以下の点を中心に話を行う。

  1. 複合材料における炭素繊維、バイオマス繊維について
  2. 相溶化剤の添加効果について
    • 母材樹脂への影響
      • 熱的特性
      • 力学物性
    • 界面接着性のメカニズム
      • 界面破壊
      • 凝集破壊
      • 材料破壊
  3. 強化繊維と母材樹脂との界面剪断強度について
    • フラグメンテーション試験
    • マイクロドロップレット試験
    • MAPPとの違い
  4. 相溶化剤の電子線照射による架橋効果

第3部 樹脂と炭素繊維間における界面破壊の機械工学から見た防止方法と靭性改善

(2022年4月8日 14:40〜16:10)

 炭素繊維強化プラスチックを含む繊維強化複合材料全般の中での界面破壊の位置づけや必要性、その発生理由などを紹介したうえで、界面破壊の発生を決める力学的指標として、界面強度と繊維強度とのいわゆる兼ね合いから決まる臨界繊維長を中心に紹介する。さらに亀裂の力学である破壊力学の視点から見た場合の界面破壊の考え方を中心に、その測定方法や簡単な範囲でのシミュレーション方法を紹介する。さらに界面破壊の力学的な防止方法の事例をいくつか紹介し、界面破壊の重要性を紹介する。  繊維強化複合材料全般の中での界面破壊の重要性やその指標としての臨界繊維長、および界面破壊を界面での微細欠陥から進展する亀裂と考えた場合の破壊力学的な指標の使用方法などを修得して頂ける。

  1. 複合材料における内部損傷とは
    1. 複合材料の中で起きる最終破壊前に起きる3つの損傷形態
    2. その発生の有無と順位を決める力学的因子 (指標)
    3. 界面破壊が引き起こす連鎖現象
  2. 界面破壊の発生を決める力学的指標
    1. 臨界繊維長とは
    2. 臨界繊維長の視点から見た界面破壊の発生指標
    3. 臨界繊維長の測定方法の実例
  3. 亀裂の力学 (破壊力学) から見た界面破壊
    1. 界面の力学と破壊力学との関係
    2. 界面亀裂の亀裂モード
    3. 界面の靭性の指標値
    4. 界面の靭性の測定法方法
    5. 界面の靭性のシミュレーション方法 (概説)
  4. 界面破壊の力学的な防止方法の事例
    1. 界面剪断応力を低減する方法
    2. 界面近傍の力学場を変更する方法
    3. 界面破壊の抑制効果の実例 (衝撃荷重に対して)
    4. 界面破壊の抑制効果の実例 (繰り返し疲労荷重に対して)

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