加速試験を用いたエマルション製剤の安定性予測

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第1部. エマルション安定性の速度論

(2022年4月6日 10:00〜12:30)

 乳化とは分散コロイドの一種で、水相と油相のように互いに相溶しない二つの相の一方が微細な液滴としてもう一方の相に分散した系 (エマルション) を調製することである。すなわち、本来油相と水相のように平衡状態で相分離してしまう混合系を、目的とする用途に応じた分散状態を安定なものにするためのプロセスである。品質の観点からは、この非平衡状態のエマルションを特定の期間、安定に維持する必要があり、クリーミング、凝集、合一、オストワルドライプニングなどの不安定化プロセスに対処しなければならない。それゆえ、実用上安定なエマルションを得るためには、エマルションの調製プロセスと安定化因子を理解する必要がある。  本講演では乳化およびその生成物であるエマルションの基本事項と安定性の速度論的解釈について解説する。

  1. 乳化と乳化物 (エマルション)
    1. エマルションと熱力学
    2. エマルションの種類
    3. エマルションを構成する物質とその役割
  2. エマルションの崩壊過程とその速度論
    1. クリーミング
    2. 凝集
    3. 合一
    4. オストワルド熟成
  3. エマルションの安定化技術
    1. エマルションを安定化するための基本原理
    2. 乳化剤の性質を活かした安定化技術
    3. 界面制御を利用した乳化技術

第2部. 加速試験による乳化安定性予測 (とアレニウス式の活用)

(2022年4月6日 13:30〜16:00)

 化粧品エマルションの不安定要素は

 このような条件下で如何に早く,設計したエマルションの安定性を評価することができるかが本講のテーマである。エマルションの安定性評価はICH Q1Eに「安定性データの評価に関するガイドラインについて」に述べられている。そこには統計的回帰分析を用いた「有意差検定」を用いることが推奨されている。加速試験の結果と長期保存試験の関係を評価するためには反応速度論的考察が必要で、「アレニウスの式」を用いると良い。  本セミナーでは、基本的な統計理論を理解するとともに、開発段階で早期に「安定性」を評価する具体的手法を学ぶ。

  1. エマルションの不安定要素
  2. 加速試験による安定性評価
  3. ICH安定性データの評価に関するガイドライン
  4. 統計的考え方の基礎
  5. 実験計画法と回帰分析
  6. アレニウス式の概要
  7. アレニウス式を用いた安定性予測
  8. まとめ

受講料

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