発酵プロセス設計の基礎とスケールアップへの応用

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第1部. 発酵のメカニズムとプロセス設計への応用

(2022年3月24日 10:30〜14:30 / 途中1時間の昼食休憩含む)

 発酵とは微生物を利用して有益な物質を生産する技術です。これを活用するためには微生物学、生化学、遺伝学、生理学などの生物学的な要素に加え、物質移動や機械設計など工学的な知識も要求されます。  この講座では、栄養素 (原料基質) を微生物が取り込み、目的とする産物に変換するまでの生化学反応の基礎、優良微生物の選別や微生物の維持管理による発酵プロセスの品質管理について、さらには後工程としての分離精製技術、生体成分利用技術ならびに排水処理技術の概要と、それらの技術を深化させるための手法について学んでいただきます。

  1. 第1部 発酵の基礎知識
    1. 微生物の種類と特徴
      • 原核/真核生物
      • 独立/従属栄養
    2. 細胞の構造と形質発現
    3. 異化代謝とエネルギー獲得
    4. 主要な発酵プロセス
      • 菌体 (バイオマス) 生産
      • アルコール発酵
      • アミノ酸/有機酸発酵
      • 機能性成分の生産
    5. 代謝の補完経路
    6. 代謝制御
    7. 生育条件と培養工学的アプローチ
  2. 第2部 発酵プロセスの管理
    1. 微生物の育種
      • 交配・変異・遺伝子組み換え・ゲノム編集
      • 生物多様性条約とカルタヘナ法
    2. 優良微生物の維持管理
    3. 培養プロセス設計 (培地組成と殺菌条件)
    4. 後処理工程の設計
    5. 生体成分の利用
    6. 排水処理工程の概要
    7. 培養のスケールアップ
      • 温度、pHのコントロール
      • 通気・撹拌と溶存酸素管理
      • 流下培養、連続培養
    8. 開発のコラボレーションと進捗管理

第2部. 発酵プロセス設計のための反応速度の基礎と物質生産の効率化

(2022年3月24日 14:45〜16:30)

 発酵プロセス設計において、生物機能を発揮させ有用物質を大量生産するには、その反応に見合ったバイオリアクターを選び、適切な操作を行うことが求められます。  本講演では、まず発酵プロセス設計に関わる基礎的な速度論と量論について解説し、つづいて反応速度論と量論をふまえた発酵プロセスにおけるバイオリクターの設計について解説します。最後に、いろいろなバイオリアクターを用いた発酵プロセスを紹介します。

  1. 細胞増殖に関わる量論・速度論
    1. 細胞の増殖速度論
      • 増殖曲線
      • モノーの式
      • 基質阻害と生産物阻害
    2. 基質や細胞成分の変化速度
      • 比速度
      • 増殖連動と非連動
      • LP式
  2. 発酵プロセスにおけるバイオリアクター
    1. ファーメンター
    2. 回分培養
      • モデル化
      • ロジスティック曲線
    3. 半回分培養、流加培養
      • モデル化
      • 培養コントロール
    4. 連続培養
      • モデル化
      • ケモスタット
      • タービドスタット
  3. 細胞生産・代謝産物生産の効率化
    1. 流加培養における高密度培養
    2. 連続培養における発酵槽内細胞量の増加手法

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