DX導入による合成研究の期間短縮と全自動化・自律化の進め方

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本セミナーでは、マテリアルズ・インフォマティクスについて基礎から解説し、材料開発に機械学習を応用する際に起こる問題点とその解決策を分かりやすく解説いたします。

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プログラム

第1部. DX導入による合成研究の期間短縮・効率化~創薬研究の事例

(2022年3月18日 10:00〜12:00)

 製薬企業では、競争の激化、パンデミック対応への社会的な要求から、医薬品の研究開発に関して、今まで以上に研究開発期間に短縮効率化が求められている。塩野義製薬では、新型コロナ治療薬の研究において、研究開始から候補化合物の決定まで数か月で成し遂げたように、今後もこのようなスピード感は要求されるものと考えている。当然、今までと同じ手法では成し遂げることは不可能であり、DXの活用が重要なポイントとなると考えている。  本講演では、低分子創薬の研究期間短縮の手法の例として、候補化合物探索研究の自動化の事例および候補化合物の再合成期間短縮を目指した化合物のオンデマンド合成の事例を紹介する。候補化合物のオンデマンド合成から、原薬のGMP製造へのシームレスな移行を行うことによるFIH (First in Human) までの期間短縮に関しても言及する。両技術ともフロー合成技術を基盤としているため、フロー合成技術に関しても解説する。

  1. フロー合成技術の解説
    • フロー合成技術の最新情報
    • フロー合成技術を用いた連続生産 (合成) の事例
    • フロー合成技術を用いた自動化合物ライブラリー合成の事例
  2. 候補化合物探索研究の自動化
    • QSARと自動化合物ライブラリー合成を組み合わせた探索研究の自動化による期間短縮の事例
  3. 候補化合物のオンデマンド合成と連続生産への移行
    • 候補化合物の再合成目的のオンデマンド合成の事例
    • 化合物のオンデマンド合成から原薬の連続生産への移行
    • 原薬の連続生産のレギュレーション (ご要望があれば)

第2部. ロボットとAIを組み合わせた全自動・自律的な物質材料開発

(2022年3月18日 12:45〜14:45)

 世の中の急速なデジタル化の潮流は物質・材料開発の分野にも押し寄せている。中でも、ロボットと人工知能 (AI) を活用し、所望の特性を示す物質・材料を全自動・自律的に探索するスタイルが提案されている。これまでの物質・材料科学におけるAIの活用は、理論計算や過去のデータベースに基づく候補物質の予測が主であったが、その予測された物質をいかにして現実の世界で合成するか、が喫緊の課題となりつつある。  そこで本講演では、コロナ禍以後に急速に進みつつある「ロボットとAIを融合した自律的物質探索」に焦点を当て、実際に「モノ」が生み出されるまでの過程を紹介する。有機・無機など物質系ごとに内在する事例や課題を紹介し、次世代の物質・材料開発におけるデジタル化の展望を議論する。

  1. イントロダクション
    • 物質・材料科学へのデータ科学・人工知能の適用
  2. AIとロボットの物質・材料開発への応用
    • AIを用いた候補物質探索
    • AIを用いた合成条件探索
    • ロボットの実験作業への展開と利点
    • AIとロボットを組み合わせた自律的合成とその意義
  3. 実際の研究事例の紹介
    • 有機化合物合成の事例
    • 無機化合物合成の事例
    • プロセスインフォマティクスの導入と展開
    • 物性計測技術を融合した物質・材料探索
  4. まとめと展望
    • データの利活用
    • 今後の物質・材料開発の展望

第3部. 合成研究のDX推進のためのデータ蓄積/DB構築とそのプラットフォーム整備

(2022年3月18日 15:00〜17:00)

 合成研究のDXに関しては、AIを活用した分子設計や逆合成解析の技術開発が進行している。そのためには、分子並びに合成反応のDB構築が不可欠である。本講演では、前述した技術開発の概要並びに合成研究に関わるDBの紹介を行う。また、サイロ化した組織内外のデータプラットフォーム整備に関しても様々な事例を交えながら提示する。

  1. DXを活用した合成研究の流れ
  2. AIを活用した分子設計
    1. コンビケム
    2. 母骨格、置換基による組合せ
    3. 分子生成モデル
  3. 逆合成解析
    1. 逆合成解析ツール
    2. 合成可能性
    3. 逆合成解析の分子設計への活用
  4. 合成研究に関わるDBの紹介
  5. プラットフォーム整備
  6. まとめ

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