医師の時間外労働の上限規制が、2024 (令和6) 年度から導入されることになりました。これに伴い、すべての医療機関は医師の労働時間短縮に向けた働き方改革を推進しなければなりません。
2020年 (令和2) 年度の診療報酬改定においても、高い救急医療実績がある急性期病院 (救急搬送患者数が年間2,000件以上の医療機関) には、診療報酬上の評価が新たに設けられたものの、加算の要件として「医師の働き方改革」を推進するための具体的な計画の作成や取組事項の公開が義務付けられることになりました。
2024年度まで待ったなしの状況であり、厚生労働省では「医師の働き方改革に関する検討会」が取りまとめた報告書に基づいて、より詳細な内容を詰めるために「医師の働き方改革推進に関する検討会」をスタートさせました。2024年度までにスピード感をもって、どのように労働時間の短縮に取り組んでいくかが、今後の大きなポイントになると思われます。
上限規制適用までに各医療機関はどうやって労働時間の短縮を図るのか。また、医師に960時間を超える残業を行わせざるを得ない医療機関は、上限規制適用後に備えてどのような準備が必要なのか。医療機関に勤務する社会保険労務士の視点から、医療機関内における現状の課題・問題点を整理し、その解決策について探ります。
- 地域医療構想と働き方改革
- 医師の働き方改革の具体的な枠組み
- 実労働時間の把握と調査方法
- 労働時間短縮の障壁となる大きな課題
- 労働時間短縮に向けた解決策
- 質疑応答
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