近年、医薬品モダリティとして、抗体医薬、核酸医薬、中分子医薬、再生医療、細胞治療などの研究開発が推進されています。最近では、いよいよ実用化の段階に至り、持続的な事業活動を行うために、医薬品モダリティに関するライフサイクルマネジメント (LCM戦略) の構築が必要不可欠です。
ライフサイクルマネジメントについては、特許権の存続期間の延長への関心が高まっています。とくに、知財高裁2021年3月25日判決「止痒剤事件」では、特許権の存続期間の延長要件に関する新たな考え方が示されています。
また、特許権の存続期間の延長に関する審査基準が改訂され、2020年3月10日より適用されています。さらに、薬機法の実務を組み合わせた医薬品特許LCM戦略の構築も不可欠であり、また、医薬品の再審査制度において、特許を考慮する仕組み (パテントリンケージ) についても新たな対応が必要です。
このような状況に鑑み、本講演では、「医薬品モダリティのライフサイクルマネジメント」について、特許出願及び登録特許に関する事例に基づいて説明し、今後の方向性について解説します。
医薬品モダリティの特許戦略の基本的な考え方について説明し、最近の医薬品LCM戦略について整理したうえで、医薬品モダリティのLCM戦略の進め方について習得します。医薬品モダリティとして、抗体医薬、核酸医薬、中分子医薬、再生医療、細胞治療などの領域ごとにLCM戦略について検討することがねらいです。
- 医薬品モダリティの特許戦略の基本的な考え方
- 医薬品モダリティの現状と課題
- 医薬品モダリティの特許戦略の現状
- 医薬品モダリティのDDS戦略の現状
- 医薬品モダリティのLCM戦略の必要性
- 特許権の存続期間の延長に関する基本的な考え方
- 特許権の存続期間の延長の現状と課題
- 特許権の存続期間の延長の最近の実務
- 審判決の最近の動向
- 新たな特許権の存続期間の延長制度 (期間補償) の実務
- 薬機法の実務を考慮した特許権の存続期間の延長戦略
- 医薬品の製造承認が特許権の存続期間の延長に与える影響
- 特許権の存続期間の延長要件に関する新たな視点
- 医薬品の製造承認に配慮した特許延長戦略の必要性
- 特許実務と薬事業務の連携の必要性
- 医薬品の再審査制度と特許の関連性 (パテントリンケージ)
- 医薬品の再審査制度に関する最近の動向
- 特許制度と再審査制度による保護の連携戦略
- パテントリンケージの留意点
- 諸外国の実務の状況
- 医薬品モダリティのLCM戦略の進め方
- 抗体医薬
- 抗体の構造改変
- 薬物抗体複合体 (ADC)
- 二重特異性抗体
- 次世代交代
- ミニ抗体 (小型抗体) など
- 核酸医薬
- 核酸の構造改変
- S化
- BNA
- LNA
- 核酸 – リガンド – コンジュゲート
- PEG化
- 脂質ナノ粒子の利用 (DDS) など
- 低分子医薬・中分子医薬
- プロドラッグ・アンチドラッグ
- 薬剤放出制御
- 薬剤標的化
- 薬物吸収改善
- 結晶多型・水和物
- リポソーム
- 用法・用量など
- 再生医療・細胞治療
- iPS細胞の改良
- 3次元培養法
- スフェロイド
- オルガノイド
- 免疫療法
- NK細胞療法
- CAR – T細胞療法
- ゲノム編集など
- 今後の方向性
- 医薬品モダリティにおける人工知能 (AI) の活用
- 米国、欧州、中国における医薬品モダリティとの比較
- 医薬品LCM戦略に有効な特許出願戦略の進め方
- 医薬品モダリティとライフサイクルマネジメントの今後の方向性
複数名受講割引
- 2名様以上でお申込みの場合、1名あたり 22,500円(税別) / 24,750円(税込) で受講いただけます。
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