MTシステムの導入と誤検知、未検知の低減

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MTシステムはディープラーニングと異なり、結果が明示性を持ち、異常原因診断も高速に実行するため、生産設備の予知保全や検査問題など特にものづくり分野で利用が広がっています。
本セミナーでは、MTシステムの基礎、MTシステムの活用ポイント、MTシステムの応用 (予知保全・自律診断・異常検査など)と、多センサ・時系列データを持つプラント系異常診断を実施する上での留意事項について詳解いたします。

日時

開催予定

プログラム

第1部 MTシステムの導入と適用手順

(2022年2月25日 10:30〜14:30)※途中、お昼休憩含む

 MTシステムの特徴は、特に使いやすさと結果の分かりやすさにあります。その理由は、数理が「相関と標準偏差」から成り立っているためです。結果も理解しやすく、人間の判定とも親和性があります。原因診断の結果も、なるほどと納得できます。これまで、機器の予知保全・自律診断や、モータやエンジンの検査、外観検査などにも適用されています。  本セミナでは、基礎的事項や深層学習との特徴比較、さらに実用課題への活用ポイントなどを解説します。

  1. IoTとAIとMTシステム
    1. 人工知能 (AI) の種類とそれぞれの特徴
    2. AIの応用分野と使い分け
    3. 課題解決のための要素とそれぞれの関係
  2. MTシステムの各計算手法と特徴
    1. MT法とその特徴
    2. T法 (1) およびMSR (多重単回帰) とその特徴
  3. 計測データからの特徴抽出技術
    1. 変化量・存在量
    2. 時系列データの特徴抽出
    3. 画像データの特徴抽出
  4. 実施例
    1. イプシロンロケット自律点検
    2. 医療機器の予知保全
    3. 異音・振動異常検査
    4. 画像検査・外観検査
    5. 地震予測
  5. MTシステム導入のためのソフトウェア

第2部 単位空間を動的に生成することによる、機械設備・プラント異常診断の精度向上

(2022年2月25日 14:45〜16:15)

 MTシステムは多数のセンサを持つ機械設備などの異常診断に対して有効な手法である。IHIではセンサデータを活用したプラントの異常診断システムとして実用化に取り組んできた。しかし (1) 稼働状況がダイナミックに変動する (2) 季節変動の影響を受ける といった診断対象の場合、正常であるにも関わらず状況変化を異常と判定する「誤検知」の問題があった。また、この誤検知問題に対応するために様々な稼働状況のデータを単位空間に導入すると検知精度が低下し、異常であるにも関わらず正常と判定する「未検知」の問題が生じていた。  本研究では、この誤検知、未検知の問題に対応するため診断毎に単位空間を最適化する技術を開発し、検知精度を大きく向上させた。

  1. 研究目的、概要
  2. 診断対象概要
  3. 通常のMT法診断
    1. プラント異常診断での適用方法
    2. 実適用情の問題点
    3. 問題の要因
  4. 動的単位空間によるMT法診断
    1. 環境推定による動的単位空間の生成
    2. 追従診断の可視化
    3. 動的単位空間の効果
  5. 動的判定閾値
    1. 信頼度の設定
    2. 交差検証による閾値最適化
    3. 閾値関数の導出
  6. 検証結果
    1. 効果の可視化
    2. 混同行列による精度検証
  7. まとめ

受講料

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