中国では国策である低炭素社会の推進が進む中、水素燃料電池産業の急速な成長がみられている。2021年9月末時点において中国における燃料電池車保有台数は約8000台、稼働中の水素ステーションは170箇所に達し、稼働数では世界一となった。
また、最近では港湾都市におけるFCフォークリフトや、工場や商業施設向けの熱電コジェネシステムなど定置用燃料電池もデモプロジェクトを通じた導入が見られている。交通分野だけでなく、工業分野、住居分野などあらゆるエネルギー需要において水素エネルギーを推進する、いわゆる水素産業パークも近年全国主要都市で出現している。
このように多様化する水素利用手段の開発が進展する中で、日本企業にとっての参入領域はどこにあるのか、どのようなビジネス手法が必要になるか、またその課題は何か。本講演は現在の中国水素燃料電池産業の全体像を紹介し、水素の新たな利用手段の開発動向を説明し、上記の問題に対する演者の考えを述べる。
- 中国の水素燃料電池の概況・市場規模
- 水素燃料電池車、水素ステーションの導入状況と今後の見通し
- 水素燃料電池モデル都市群の政策・デモプロジェクトのダイジェスト
- 水素利用手段の開発動向
- 燃料電池の商用車
- 定置用燃料電池
- フォークリフト
- 鉄道
- 船舶
- 主要プレーヤーの概要・技術開発の動向
- 海外 (日系) 企業の参入可能性のある領域
- 質疑応答
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